最近では5人組の女性アイドルグループ「ももいろクローバーZ」が10月末に福岡・大宰府政庁跡で行なった男性限定ライブ「男祭り」にも、地元市民団体が「市が関与するイベントが男性限定なのは差別だ」と抗議した。
だがその熱量とは対照的にファンの20代女性は冷静だ。
「ももクロは女性限定のライブもやっているし、立ち見席のみの会場では女性のほうが体が小さいことに配慮して、前方に女性専用エリアを設けてくれたこともある。何も知らない市民団体のイチャモンにしか思えない」
コラムニストの小田嶋隆氏の指摘は鋭い。
「張本氏もももクロも、一般的な感覚としては“こんな小さなことが大問題になるのか”というものでしょう。フェミニストや女性団体はグレーゾーンにある些細な事柄をすぐに大きくしたがる。ですが、多くの人は“またかよ”と感じていると思います。そのせいで“面倒だからもう差別になりそうな話題はやめよう”と差別問題そのものがタブー化されてしまっては、深刻な男女差別の解消には逆効果です」
※週刊ポスト2015年11月27日・12月4日号