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永田町裏流行語 民主党「冷蔵庫の氷」や松野代表「香水党首」

 永田町には一般の人が聞いてもなかなかわからない、与野党の国会議員や秘書、国会職員たちの間だけで流行った独特の隠語、符牒がある。いわば「永田町裏流行語」だが、背景には意外に深い意味や世相の反映があったりする。

 維新の党が東京組と大阪組(おおさか維新の会)に分裂、東京組は野党再編を掲げて民主党との合流に動き、民主党内では前原誠司・元代表や細野豪志・元幹事長ら保守系議員が執行部に「解党すべき」と要求してこちらも分裂騒動が起きている。このときさかんに使われたのがこの言葉だった。

◆「存立危機事態」
 本来は、〈日本と密接な関係にある他国が武力攻撃され、日本の存立が脅かされる明白な危険がある事態〉という安保法制の法律用語だが、民主党では、解党問題が起きると党内から「わが党の存立危機事態だ」と声があがり、維新の党の分裂騒動も「存立危機事態」と呼ばれている。

「安保法制に反対した野党勢はいまや総崩れ状態でまさに存立の危機を迎えているんじゃない」と、自民党ベテラン秘書は皮肉たっぷり。

◆「冷蔵庫の氷」
 もうひとつ、解党問題で揺れる民主党で自嘲気味に使われているのがこの言葉。前原、細野氏らが岡田克也・代表に解党要求を突きつけたことに、岡田氏の盟友、野田佳彦・前首相が「冷蔵庫の氷じゃないんだ」と激しく反発したことからきている。

「冷蔵庫の氷なら外に出せば解凍できるけど、両派の対立はもはや『氷解』しそうにないよ(笑い)」(民主党ベテラン秘書)

◆「香水党首」
 民主党解党による野党再編をめざす一方の当事者が「永田町一のダンディ」として知られる松野頼久・維新の党代表。そのトレードマークといえば、ワイシャツのボタンを上から3~4個外して胸元をあけたラフなスタイルと強めの香水。

「エレベーターで一緒になると香水がぷーんと香る。女性秘書仲間では、松野さんを『香水党首』と呼んでます」(野党女性秘書)

 ちなみに次女はミス日本コンテストのファイナリストになるなど政治以外の話題の多さでもピカイチだ。

※週刊ポスト2015年12月25日号

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