ビジネス

株価2万3000円レポに続き複数の投資のプロが株高を予測

 日本市場で株価が急落する様をみせる中で、底堅く株価が推移している企業がある。ソニー、トヨタ、ホンダなどが底力をみせている。そうした日本企業の強さこそ、本誌が前号で紹介した投資信託の大手運用会社・三菱UFJ国際投信による「半年後、株価2万3000円になる」という衝撃的なレポート(1月14日付)の論拠といえる。

 この「2万3000円」レポートに続くように、複数の投資のプロたちも続々と株高を予測し始めているのだ。

 第一生命経済研究所は1月20日付のレポートで〈現行の株価水準は異常に割安と考えられ、やがて正常化に向かう〉とした上で、年内の日経平均を「2万3000円」と予想した。同研究所経済調査部の藤代宏一氏がいう。

「米国の金利上げや原油安、中国減速などの外部要因によって年初より円高・株安が進行したが、日本企業の業績は確実に上向きです。『騰落レシオ』(※注)は現時点で60%台前半で、売られ過ぎの目安の70%台を大幅に下回っており、反発は近い。今後は株価の再評価がさらに進むでしょう」

【※注/市場の値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割った比率。相場の下落と上昇の変わり目を探る指標で70%以下なら値上がりの可能性が高いと判断される】

 野村證券投資情報部エクイティ・マーケット・ストラテジストの小高貴久氏もこう話す。

「最近の株価落ち込みを悲観する必要はないと考えています。年末までに緩やかに2万3000円台に上昇していく」

「経済の千里眼」の異名をとり、多くの投資家から支持されるカリスマ国際金融コンサルタント・菅下清廣氏は本誌で〈注目すべきは日経平均2万3000円のライン〉〈このラインを超えてくれば、相場はバブル最高値を目指してさらに上昇する〉(昨年12月18日号)、と語っていた。投資のプロたちは日本企業の「底力」を知っているのだ。信州大学経済学部の真壁昭夫教授が解説する。

「業績好調の大企業に共通するのは、技術力や経営戦略がしっかりしていること。そして、中長期的な利益確保の道が確かであり、足下の外部要因に揺さぶられていないことです。日銀の異次元緩和も追い風になります。今の外部要因が落ち着いてきた暁には大企業が牽引役となり、日本の景気を高みへと引っ張るでしょう」

 いよいよ日本経済の「逆襲」が始まる。

※週刊ポスト2016年2月12日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

ケンダルはこのまま車に乗っているようだ(ケンダル・ジェンナーのInstagramより)
《“ぴったり具合”で校則違反が決まる》オーストラリアの高校が“行き過ぎたアスレジャー”禁止で波紋「嫌なら転校すべき」「こんな服を学校に着ていくなんて」支持する声も 
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《12月1日に24才のお誕生日》愛子さま、新たな家族「美海(みみ)」のお写真公開 今年8月に保護猫を迎えられて、これで飼い猫は「セブン」との2匹に 
女性セブン
新大関の安青錦(写真/共同通信社)
《里帰りは叶わぬまま》新大関・安青錦、母国ウクライナへの複雑な思い 3才上の兄は今なお戦禍での生活、国際電話での優勝報告に、ドイツで暮らす両親は涙 
女性セブン
東京ディズニーシーにある「ホテルミラコスタ」で刃物を持って侵入した姜春雨容疑者(34)(HP/容疑者のSNSより)
《夢の国の”刃物男”の素顔》「日本語が苦手」「寡黙で大人しい人」ホテルミラコスタで中華包丁を取り出した姜春雨容疑者の目撃証言
NEWSポストセブン
石橋貴明の近影がXに投稿されていた(写真/AFLO)
《黒髪からグレイヘアに激変》がん闘病中のほっそり石橋貴明の近影公開、後輩プロ野球選手らと食事会で「近影解禁」の背景
NEWSポストセブン
秋の園遊会で招待者と歓談される秋篠宮妃紀子さま(時事通信フォト)
《陽の光の下で輝く紀子さまの“レッドヘア”》“アラ還でもふんわりヘア”から伝わる御髪への美意識「ガーリーアイテムで親しみやすさを演出」
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン
中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン
24才のお誕生日を迎えられた愛子さま(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《24歳の誕生日写真公開》愛子さま、ラオス訪問の準備進めるお姿 ハイネックにVネックを合わせて顔まわりをすっきりした印象に
NEWSポストセブン
韓国・漢拏山国立公園を訪れいてた中黒人観光客のマナーに批判が殺到した(漢拏山国立公園のHPより)
《スタバで焼酎&チキンも物議》中国人観光客が韓国の世界遺産で排泄行為…“衝撃の写真”が拡散 専門家は衛生文化の影響を指摘「IKEAのゴミ箱でする姿も見ました」
NEWSポストセブン
渡邊渚アナのエッセイ連載『ひたむきに咲く』
「世界から『日本は男性の性欲に甘い国』と言われている」 渡邊渚さんが「日本で多発する性的搾取」について思うこと
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
《顔を伏せて恥ずかしそうに…》“コーチの股間タッチ”報道で謝罪の都玲華(21)、「サバい〜」SNSに投稿していた親密ショット…「両親を悲しませることはできない」原点に立ち返る“親子二人三脚の日々”
NEWSポストセブン