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角居勝彦調教師が今年の日本ダービーの戦い方を解説

 さて、今年のダービーです。幸運なことに、角居厩舎からは2頭の出馬を予定しています。

 去年暮れの朝日杯FSを制し、皐月賞でも人気を集めたリオンディーズは4着でゴールしたものの、ゴール前で斜行したため5着に降着。しかし、前半のハイペースを引っ張り、向こう正面の厳しい向かい風のなかで先頭に立ち、それでも掲示板に食い込んだレースぶりから、「負けてなお強し」との評価をいただいているようです。

 もう1頭はトライアルの青葉賞を快勝したヴァンキッシュラン。青葉賞は直線での走りがフワっとして、むしろ余裕がある感じでした。ダービーのように強いメンバーとやることで矯正が期待できます。この馬は10月の凱旋門賞にも登録しました。

 この2頭には近走で降着の憂き目にあったという共通点があります。東京の広々としたターフで、力を出し切って欲しいと思います。

●すみい・かつひこ/1964年石川県生まれ。中尾謙太郎厩舎、松田国英厩舎の調教助手を経て2000年に調教師免許取得。2001年に開業、以後15年で中央GI勝利数23は歴代2位、現役では1位(2016年5月15日終了時点)。ヴィクトワールピサでドバイワールドカップ、シーザリオでアメリカンオークスを勝つなど海外でも活躍。引退馬のセカンドキャリア支援、馬文化普及、障害者乗馬などにも尽力している。引退した管理馬はほかにカネヒキリ、ウオッカ、エピファネイア、ラキシス、サンビスタなど。

※週刊ポスト2016年6月3日号

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