幅広い役に適応する確かな演技力を持った伊藤。今後はどんな俳優になっていくのだろうか。
「成功を掴んだ俳優の多くは、脇役から主役に抜擢され、全盛期を過ぎるとまた脇役に戻っていくものですが、伊藤さんの場合は主役と脇役を常に行き来しています。これは最初に言ったように、競合相手がおらず常に需要があるからだといえます。今後しばらくは、『とと姉ちゃん』の水田のように人間味のある、弱い人間を演じることが続くのではないでしょうか。
その後も極端にコミカルやシリアス路線に行くわけでもなく、今とあまり変わらずに、『情けなさ』を武器にやっていくと思います。『いい人』のイメージが浸透しているぶん、スキャンダルがあると一気に終わってしまう恐れもありますが、それさえ気をつけていれば需要はずっとあります。40代になって父親役や部長役などリーダーシップを発揮しなければならない立場に変わっても、気弱で回りからナメられてしまう人を面白おかしく演じてくれるでしょうね」
私生活では昨年パパになった伊藤。家族を守るために、情けなさにますます磨きをかけていくか?