ところが、当のトランプ氏は首脳会談前のラジオ局のインタビュー(2月5日)で「安倍がゴルフをやりたいと言うから、一緒にフロリダのパームビーチでラウンドする」と語っている。
日本のメディアが首脳会談前にわざわざ「トランプに誘われた」と曲解して報じたとすれば、首相がトランプ氏に大歓迎されている印象を与えたい官邸とメディア一体の情報操作といっていい。日本で活動するシリア人ジャーナリスト、ナジーブ・エルカシュ氏が語る。
「日米首脳会談は一見、安倍首相がうまく立ち回ったように見えて、日米経済交渉の枠組みを決めるなど、実はトランプ大統領の掌にうまく乗せられたと思う。2人の蜜月は長くは続かず、日本は立場が弱いままこれまで以上の対米追従を迫られる危惧があります」
アツアツの新婚ほど冷めるのも早い。
※週刊ポスト2017年3月3日号