1983年に亡くなったアメリカのポップデュオ『カーペンターズ』のカレンさん(享年32)の死は、心臓マヒが原因だった。彼女もまた、20代中盤から拒食症に悩まされていた。

「目安としてBMIが10を下回ると、衰弱や不整脈、免疫がうまく働かなくなるために感染症にかかりやすくなり、命の危険も出てきます」(田中氏)

 精神疾患である摂食障害は、他の心の病気を併発することもあるという。

「自分の見た目や、理想と現実とのギャップから起こるケースがほとんど。結果的に、努力しても努力しても目指す姿に到達できないことからうつ状態に陥ったり、大量の下剤を服用してでもお通じを出さないと安心できないという強迫性障害、パニック障害などを抱える患者もいます。場合によっては、自ら死を選ぶという最悪の結果を招くこともあります」(田中氏)

 ある精神科医は、愛子さまのお姿を見るや「今すぐに入院させないと、命の危険はいつやってきてもおかしくない。完治させるのには1年以上の長い時間をかけて、じっくり向き合う必要がある」と警鐘を鳴らす。

 一方、思春期に摂食障害に陥った患者は、社会に出て働き始めたり、結婚・出産などで生活環境が大きく変わったときに再発する可能性と常に隣り合わせにあるという。

※女性セブン2017年3月16日号

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