◆マナー知らずで話題も下品
人は人。気を取り直そうと、サンドイッチをちぎって3人で分けてたら、「あの~、ワインオープナー、ありますぅ?」とお隣からよそ行きの声。
手持ちの安い栓抜きにコルク抜きが付いていたことを思い出して手渡すと、チャッチャッと使って、「助かりました~」と一応は言ったわよ。
でもさ、から揚げで手を汚している私らジベタリアンに借りを作ったら、小さなおすそ分けとかしない?
とんでもないわ。自分たちはあんたたちと違うランクの人間よ、と言わんばかりの視線をこっちに送りながら、「このワイン、いいねぇ。外で飲むときはちょっと強めのボルドーよね」とワイン談議。
かと思ったら、お次は、誰が相続でお金が入ったの、誰と誰が裁判しているの、キナ臭い話ばっかり。花見の席とはいえ、こんな下品なご近所、まっぴらだって。
で、保温容器からブイヤベースを出して、私らのシートに汁を飛ばしてきたときが、もうガマンの限界。素知らぬフリでやりすごそうとするから、「ちょっとぉ」とつい大きな声が出ちゃった。そしたら澄ました顔して「これ」って濡れタオルを差し出すんだよ。
みんなで目配せし合って、黙って他の場所に移ったけど、“花見セレブ”たちは、とうとう「ありがとう」も「ごめんなさい」もなかったもんね。
こういう“腐れセレブ”とかかわると、お口直しに安酒をあおるハメになるから、くれぐれも気をつけてね。
※女性セブン2017年4月13日号