34年間海上自衛隊の海将などを務めてきた伊藤俊幸さんはこう言う。
「少し前まで旧ソ連軍のミサイルを改良していたはずが、もう固体燃料のミサイルを飛ばしてきた。北朝鮮の開発スピードが速くなっているのが気になります」
では、ミサイルが飛んで来た場合、日本は自国を守れるのだろうか。海上自衛隊に所属していた経験を持つ伊藤さんは、次のように説明する。
「現在、日本の上空は、日本海で待機する海上自衛隊のイージス艦と航空自衛隊の警戒管制レーダーが常に探知しています。弾道ミサイルが発射されると、瞬時にレーダーで追跡を開始。大気圏外で照準を定め撃ち落とすシステムになっています。その成功率は80%以上、イージス艦が2隻あれば確実といわれています」
それでも、万が一失敗した場合には、陸上にある航空自衛隊の『ペトリオットPAC-3』が最後の砦となって迎撃する。
また、北朝鮮から武力攻撃として弾道ミサイルが撃ち込まれた場合は、武力攻撃における防衛出動として自衛隊の出動が許可されている。もしもの場合に日本は、2重、3重の守りを備えている。
※女性セブン2017年8月17日号