福山:『女性セブン』の読者のかたは40~60代が多いでしょうか。そのくらいの年齢のかたには、まずは大きな鏡を使ってメイクしてください、と必ず言っているんです。ファンデーションのコンパクトや手鏡だと、メイクしているその場所しか見えない。でも、年を重ねていくと、髪の毛の色やボリューム、生え際も若いときとは違います。またほうれい線やしわも出てきています。全体のバランスを知るためにも、大きな鏡でのメイクは必要です。
飯田:首と顔の境目の色も違いますからね。大きな鏡で全体を見るといいと思います。私も同じアドバイスをしていますよ。それにしても、高齢のお客様には、ファンデーションの使い方がわからないというかたが多いですよね。
福山:皆さん手軽に、一色だけを塗ればいいと思っているんです。でも、一色だと顔全体の凹凸が出にくく、のっぺりしてしまいます。顔の場所によって同じ肌色でも違うんです。
柳田:実際にはどうやってアドバイスしていますか。
福山:より立体的になるように、二色使いをすること。鼻筋と頬は明るめの色で、額や、輪郭には暗めの色を使う。その人が持っている肌の色、凸凹を二色で補助できるからです。
今井:私がすすめているのは、スポンジではなく化粧筆で塗ることですね。細かい部分にまできれいに塗ることができます。
飯田:大敵のしわにはどんなアドバイスをしていますか。
今井:しわが多いといくらファンデーションに気を使っていても浮いてしまうんです。ですから充分に保湿をしてしわの部分からファンデーションが浮くのを防ぐようにと助言しています。
柳田:年を重ねると、似合う口紅の色も変わってきますね。
福山:そうですね。おすすめしているのは、明るい色です。年を重ねると、全体的に顔全体がくすんでくるので、顔のどこか一点に明るい色を置くといいですね。
今井:私も明るい色を提案しています。唇の色がきりっとすると、顔全体が締まります。オレンジ系だと顔から浮く人もいるし、赤で浮く人もいる。人によって、似合う明るい色は異なります。何色も試して、自分の顔が明るく見える色を探してください。
※女性セブン2017年9月21日号