「自分を偽りたくない」という小泉さんの思いは、尊重したかったのだろうが、本心は違ったということか。前屈みになって、眉毛を上下させるほどレポーターの発言に共感し、「そうですよね」と言った声までもが、我が意を得たり的な感じのトーンなのだ。こんな仕草から、今回の公表は、小泉さんに押し切られた感が否めない気がしてくる。
公表した目的については、渋い表情を見せながら「僕にとっては…、彼女にとっては仕事」と言葉を飲み込む。だがよくよく聞いてみると「…」に入っていたのはおそらく「家族」という言葉。言葉を飲み込んだのは、家族の存在を本当はこんな形で表に出したくなかったからではないのか。
いつのまにかその存在が伏せられてしまったという家族について聞かれると、目を細めて眉間にシワを寄せ、斜めに構え、答えながらも視線はずっと落としたまま。離婚について聞かれるのは嫌なのか、顎をあげて上体を反らして質問者から遠ざかると、「はっきりした話にはなっていない」と目をつむる。この会見についても「伝えてはいるつもり」と答えただけで、妻が報道された文字を見てどう感じるかを心配し、レポーターらに配慮を求める。
「2つの家庭がある?」という質問には、おでこをちょっと掻いて髪をかき上げ、さらに頭を掻いた。顔や髪に触って気持ちをなだめた上に、さらに頭を掻いたことから、この問題は自分ではどうにもならないという思いがあるのだろうか。
小泉さんとの将来的なことを聞かれると、「小泉さんに聞いてください」と笑いながら足をしっかりと組み、その足を組んだ手で抱えた。この仕草から、この話題には答えるつもりがまったくないことがわかる。
人は決断する時や決断について話す時は、足を地面につけているものだと言われる。足を組み片方の足が浮いたことから、小泉さんとのことは、まだ決断する時期ではないのか、もしくは彼が決断することではないのかもしれない。
開き直ったような態度のわりに、開き直りきれない本心が見え隠れしたこの会見。二人の関係は、この先、どうどうなっていくのだろうか?