写真家・渡辺達生氏が、晩年にこれまでの人生を祝う意味を込め、葬儀で使用する「遺影」を「寿影」と置き換えて始まったプロジェクト。2018年2月から50回にわたって続いた『週刊ポスト』のグラビア連載「寿影」では、各界の有名人が、思い出の品とともにカメラを前で「理想の死に方」を語ってくれた。その中には、死を肯定的に受け入れ、尊厳死に賛成し、延命治療は受けないと決めている人もいた。
生来の憑依体質を修験道で克服し、神職の資格も得てスピリチュアリストとして活躍する江原啓之氏(54)は死をこう捉えている。
「いつも死ぬことは考えていますが、いくつまで生きても人生は瞬き同然。昔のことは昨日のようでしょう。1つのことを果たすだけでも大変で、やりたいこともたくさんあるのに、1回の人生では短かすぎると最近よく思います」
持論は、“人は死して死なず”。死は終わりではないため、死なないための頑張りはしないと語り、医師に助かる見込みがないと言われても、延命治療は一切しないと決めている。
「会いたい人と会い、したいことをして悔いのないようにこの世を生き抜きたい。尊厳死は大賛成です」
そして江原氏は、エンディングノートを書くことをすすめる。
「全国で多くの人が親の死に対して『あれでよかったのか?』と悩んでいます。最期を自分で決めることは、残される者への愛情です。絶対に書くべきだと思います」