健診の結果、数値が基準値を大幅に超えていたら注意を払うのは当然だが、コレステロール値のように基準値内であっても安心はできない。医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師が言う。
「大切なのは“変化”を見ることで自分の体質をつかみ、生活習慣の改善に役立てること。同じ医療機関で毎年続けて健診を受けていれば、医師は数値の変化に気づきやすいと思います」
違う医療機関で検査を受けた人や、人間ドックを受け始めたばかりの人、退職後に受診する病院が変わったという人は要注意だ。
「医療機関を変えると、医師は過去のデータを遡ることができません。患者自身が数値に気を配るだけでなく、不安な場合は過去の健診結果を新しい医療機関にもっていくのも有効でしょう」(上医師)
※週刊ポスト2020年4月17日号