木村拓哉(47才)と共演したドラマ『プライド』(2004年、フジテレビ系)の撮影では、木村が打ったアイスホッケーのパック(ボール)がエキストラに当たるアクシデントがあった。現場が騒然とするなか、竹内さんは毅然とした態度でこう話したという。
「うろたえるスタッフに“エキストラさんがけがをしない撮影準備はわれわれの責任です”と指摘したんです。彼女にあとで真意を尋ねたら、“現場が少しでも手を抜くといい作品ができないし、けが人が生まれるから……”と答えました。まだ若いのに、プロに徹する姿勢に感銘を受けました」(前出・テレビ局関係者)
その厳しさは他人だけでなく、自分にも向けられていたという。
「うまく演技ができなかったり、NGを出すと、ほかの俳優と比べものにならないほど落ち込み、しばらく楽屋から出てきませんでしたね。特にデビューしたての頃は演技がなかなか自分の思うようにいかず、精神的に不安定なことが多く、事務所幹部が何度も撮影現場に来て、竹内さんをケアしていました」(前出・テレビ局関係者)
また、気遣いと心配りを欠かさない心優しい女性でもあった。
「共演者にはいつも明るく接し、先輩を立てる人でした。昨年公開された映画『長いお別れ』で共演した松原智恵子さん(75才)から小物を贈られた際は、松原さんのネームが彫られたプレゼントをお返しに贈答したそうです。
親友のイモトアヤコさん(34才)がテレビの仕事で南極大陸最高峰に挑んだときは、“かならず無事に帰ってきて”という手紙を添え、段ボール箱にぎっしり詰まったカップラーメンを南極のキャンプ地まで送りました。とにかく全方位への目配せを欠かさない人でした」(前出・芸能関係者)
つい最近も、新型コロナに感染した爆笑問題の田中裕二(55才)宅に快気祝いを贈ったばかりだった。田中の妻・山口もえ(43才)と竹内さんが同じ事務所に所属し、家族ぐるみで交流があったという。
9月27日、竹内さんの訃報を『サンデージャポン』(TBS系)の生放送で伝えた田中は番組内でこう述べた。
「この間、家族でコロナで退院した後も“おめでとう”って快気祝いが届いたばっかり(略)、だから普通に生活して周囲のことも気にされている日常を送っていたと思うんですね。ただ、こうなってしまったってことは……」
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※女性セブン2020年10月22日号