DeNAで先発として実績を積み重ね、2016年オフにFAで巨人に移籍。2019年には先発の柱として15勝を挙げて、最多勝を獲得。巨人の優勝に貢献している。
「巨人に移籍した後も、抑えを務めた時期はありました。高橋由伸監督時代の2018年終盤には、チーム事情からクローザーに転向し、9試合で1勝1敗1ホールド、防御率1.50でした。数字だけを見れば、悪くないのですが、どうしても山口は勝負弱いという印象が拭えないんです」
一昨年のソフトバンクとの日本シリーズでは初戦に先発するも、6回3失点で負け投手に。同年11月に行われた国際大会『プレミア12』決勝では、先発を任されるも1回3失点でKOされている。
「巨人では、1998年から3年間抑えを務めた槙原寛己を想起させます。トータルとしての数字は残すものの、大事な試合で打たれることが多かった。清原和博、松井秀喜、高橋由伸のMKTがホームランを打った1998年7月15日の横浜戦では、3点リードの8回から登板したものの、サヨナラ負けを喫した。この試合に勝っていれば、巨人は首位・横浜とのゲーム差を3に縮められたが、5に開いてしまった。結局、この年は横浜が優勝しています。
山口はDeNA時代に抑えを務めたとはいえ、優勝争いの中での経験はない。それに、7月に34歳を迎えますし、2年前と同じイメージで考えていいものか。この1年半は結果を残せておらず、3Aでも通用していない。そこも気がかりですね。まずはファームで調整して、その時のチーム状況で先発か抑えか決めていくかもしれません」
山口の巨人復帰が実現した場合、原辰徳監督はどんな決断を下すか。