やせやすい体は納豆でつくる!
数多の低カロリー食品を抑え、トップに君臨したのは「最強食品」シリーズではもはや殿堂入りともいえる納豆。管理栄養士の榎田彩加さんはその代謝アップ効果に注目する。
「納豆が豊富に含む良質のたんぱく質は、筋肉や内臓、ホルモン、酵素など体を構成する要素の材料になる重要な栄養素です。また、たんぱく質が不足すると筋肉が落ちて代謝が悪くなり、太りやすい体になってしまう。加えて代謝を促進するビタミンB群も含まれるため、やせやすい体をつくるためには必須の一品です」(榎田さん)
管理栄養士の岸村康代さんはダイエットの大敵である血糖値を下げる働きを理由に一票を投じた。
「食物繊維が豊富な大豆製品には食後の血糖値の上昇を抑える働きがあり、なかでも納豆はとりわけその効果が高い。さらに納豆には腸内環境を整えて便秘を予防する働きも期待できます。また、高たんぱく質で低カロリーなうえ、満腹感を感じやすいのもダイエット向きといえるでしょう」(岸村さん)
血糖値の上昇を抑え、便秘解消効果が見込めるのは3位にランクインした酢も同様だ。佐々木さんが解説する。
「酢酸には食後の血糖値の上昇を緩やかにする効果があります。さらに、胃腸を動かして消化機能を高める効果もあり、便秘の改善も期待できる」
佐々木さんによれば、脂肪そのものを減らす働きもあるという。
「酢には脂肪を燃焼させる効果があります。実際に、食酢を毎日15ml飲むことで中性脂肪や内臓脂肪が減ったという報告もあります。黒酢や果実酢はアミノ酸が豊富で、栄養価も高いのでおすすめ。原液だと胃や食道を傷めるため希釈して飲みましょう。また、マリネや酢の物、お正月料理としてなじみのあるなますなど、料理から摂るのもいい。
一方で、市販のお酢ドリンクは果糖ブドウ糖液糖がたっぷり含まれているものも多く、要注意。黒酢や果実酢を炭酸水や牛乳で割って飲むのがおすすめです」
きのことこんにゃくで満腹感
肥満予防のためには、摂取カロリーを抑えることも必要だ。ランキングにはこんにゃくやきのこ類などカロリーの低い食品が多く登場する。管理栄養士の中沢るみさんはこうした食品を使いこなすことがダイエット成功の鍵になると話す。
「こうした低カロリーの食品を先に食べることで満腹感が得られて“ドカ食い”を防げるうえ、インスリンの分泌を抑える効果もあるため、血糖値の急激な上昇も阻止することができます。特におすすめなのは食物繊維がたっぷり入ったこんにゃく。最近は麺やご飯など、こんにゃくを使った置き換え食品も多く開発されています。例えばご飯と一緒に粒こんにゃくを炊くなど、工夫して食べてみてください」