現代の子供にとって身近な“公園”
さらにJini氏によれば、『マイクラ』は子供たちにとって“公園”のような場所だという。
「リリースから10年以上も『マイクラ』が遊ばれ続けているのは、遊び方が無限大に存在するからです。『マイクラ』は“Mine(採掘する)+Craft(手作業で作る)”とタイトルにあるように、基本的には自然を採取して、人工物を建築するゲームです。これだけでも何を取って、何を作るか考えるだけで遊びは多岐に渡ります。しかし次第にユーザー側が新しい遊びを次々に発明していきました。
例えば、鬼ごっこしたり、雪合戦をしたり。その上、そうした遊びをユーザーが管理するサーバーの設定に組み込んで、シューティングゲームやレースゲームなど全く別のゲームに変えてしまう例もある。現代では公園が減っていると問題になることがありますが、実際のところ、『マイクラ』は現代の子供たちにとって一番身近な“公園”といえます。もちろんネタ切れを何より恐れるYouTuberたちにとっても尽きぬ水源なわけです。だからYouTubeでもずっと『マイクラ』は人気なんですよね」(Jini氏)
すると子供たちにとっては、身近な“公園”で遊ぶ様子が動画として届けられることになる。制作側であるまいぜんシスターズにとっては、動画を作り続けるためのネタの宝庫と言える。こうした『マイクラ』の社会現象化を背景に、まいぜんシスターズも小学生の間でトップに躍り出たのだと言えるだろう。
◆取材・文/細田成嗣(HEW)