感染者の電話対応に追われる保健師たち(共同通信社)

感染者の電話対応に追われる保健師たち(共同通信社)

「感染判明から3日目の朝、突然38.5℃まで発熱し体の節々が痛くなりました。咳もひどくなり緊急搬送されたら、肺炎を起こしていました。それから3日間は38℃近辺を行ったり来たりで、咳が続いて痰が絡んで息苦しかったので吸引してもらいましたが、死んだ方がマシだと思うほど苦しかったです。症状が落ち着いたように見えても、高齢者は急激に悪化することがあると聞いてゾッとしました」(Aさん)

 幸いにして死に至らずとも、高齢者は回復後のリスクも高くなる。血液内科医の中村幸嗣さんの指摘。

「高齢者はワクチン接種で重症化を防いでも、実際に感染すると体調が元に戻るのに時間がかかります。もともと体力に不安があって施設に入所している人なら、回復しても寝たきりになるかもしれません。高齢者は高いリスクがあるので感染予防は細心の注意が必要です」

「持病」も重症化のファクターだ。国際医療福祉大学病院内科学予防医学センター教授の一石英一郎さんが言う。

「オミクロン自体は症状が軽くても、感染後に持病が急激に悪化し、救急搬送されるケースが目立ちます。たとえば、免疫不全や心血管疾患といった病気を持つ人はオミクロン感染が命取りになります。

 持病ではありませんが、周囲に妊婦がいたら充分に注意してください。免疫力が下がりがちですし、妊婦は肺が圧迫されるので呼吸器系の感染症に弱い傾向にあります」

 上さんが警鐘を鳴らすのは「がん」と「肝硬変」だ。

「抗がん剤治療をしていると骨髄の働きが抑制されて白血球や免疫の機能が落ちるので、年齢が若くてもがん患者は注意が必要です。また、肝硬変を患っている人はもとより、お酒を飲みすぎている人は肝機能が低下していて、免役力が下がっている可能性があるため危険です」(上さん)

「糖尿病」にも気をつけたい。都内在住の主婦・Bさん(55才)は2年前に糖尿病と診断され、月1回の通院と治療薬「ジャヌビア」の服用を欠かさない。基礎疾患があるため、昨年の早い段階でワクチンを2回接種した。

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