韓国でも名君として人気の高い22代王。複雑な内面をジュノが表現した。(c)2021MBC

韓国でも名君として人気の高い22代王。複雑な内面をジュノが表現した。(c)2021MBC

■ 韓国人ならみんな大好き!第22代王イ・サン

 ハングルを作り、ソウルのど真ん中に銅像がある、世宗(せじょん)大王と同じくらい韓国国民に愛されている王が、今回のドラマの主人公でもある朝鮮第22代国王、正祖(ちょんじょ=生前の名前がイ・サン)。

 ちなみに韓国では、王が亡くなってからその後の呼び名が決まり、イ・サンの場合、それが正祖。韓国の歴史の授業では、正祖や世宗など、死後つけられた名前で学ぶので、王の生前の名前はあまり知られていないが、イ・サンだけは誰もがその名も知っている。それほど愛され親しみをもたれた王と言えるだろう。

 韓国の大学入試問題や公務員試験問題で出題率ナンバー1の王であることからも、韓国がこの王をどれほど大切に思っているのかがわかる。

 貴族中心社会であった朝鮮時代に、イ・サンは徹底して国民のための政治を行ったことから、いまだに多くの韓国人から愛されている。たくさんの業績があってそれを全部触れると韓国の歴史授業のようになってしまうので、簡略に言うと、今でも韓国の大きな社会問題となっているメディア・財閥・政治家の腐敗問題について解決策を練り、庶民が理不尽な扱いをされないような体制を作ったのだ(当時の権力者たちに猛反対されていたため、残念ながら彼の死後、排除に)。

 文武両道でありながら、11才の時、父が祖父に殺されるという残酷な悲しみを背負った彼の人生に、多くの韓国人が想いを寄せる。

文武両道で自分にも他人にも厳しい王だったと言われる。(c)2021MBC

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