現役で歌い続けるために
年齢に負けないよう呼吸筋を鍛えるグッズなどを使って鍛え、またスクワットや腕立て伏せで全身を鍛え、若い頃と比べて見劣りしない体型もキープしている。
「1日1日、若さを保つようにがんばらないと、油断するとすぐ老人化してしまいます。ほとんど恐怖ですよ。歩くときも、歩幅が狭くなってペースが遅くなりがちやから、意識して大股でスタスタ歩くよう心がけてます。昔はジムで鍛えてましたが、この髪やから目立つ。周りの人に『田中さんですよね?』て話しかけられることも多いから、今は家で気が付いたときに鍛えるぐらいですが絶えずやってますね」
やはり、食べ物にも気をつけているのだろうか。
「そんなに神経質にならず、身体が欲しがるものを素直に食べるようにしてますよ。トンカツとか甘いものが好物。さすがにたくさんは食べられんようになって、ライブのときに甘いものはたくさん頂きますけど、半年分ぐらいあるのでは。酒は付き合いだけ。でも、人前では酔わないです。人前で醜態をさらしたくないから」
実は2011年に急性心筋梗塞で一時、心肺停止に陥った。手術などで一命を取り留めたが、その後も心房細動を4~5回起こしてきたという。
「手術後、主治医に『原因はタバコです!』てスゴイ眼力で怒られるし、入院中、何本も管に繋がれてドクターや看護士さんの言いなりになるしかなかったのがロックンローラーとして屈辱で、ピタッとタバコはやめました」
まさに“ロックシンガーのプライド”。長く歌い続けてほしい。
◆取材・文/中野裕子(ジャーナリスト)