「奥さんは強いですか?」の問いに
憲政史上最長となる通算3188日間もの期間、国のトップに立った安倍氏だが、家庭内でのパワーバランスは天真爛漫な昭恵夫人のほうに傾いていた。政治部記者はこう語る。
「安倍さんは過去にネット番組に出演したとき、『奥さんが強いですか?』と夫婦関係について聞かれて、『そりゃそうですね』と即答していました。なにせ昭恵夫人はエネルギッシュな人で、夜な夜な会食などに出歩いているので、安倍さんのほうが帰宅が早いことも多い(笑)。そのぶんゴミ出しや片付けをすることもありましたし、なんと酔いつぶれた昭恵夫人を安倍さんがおぶって帰ったこともあります。
たとえ自宅にいるときも昭恵さんは友人とフラダンスの練習をしていたりするので、安倍さんは『疲れているのに帰ってフラを見せられる』と冗談めかして言っていました」
昭恵夫人は、政治に対する自分の考え方を積極的に発信してきた。これまで日本のファーストレディーにはいなかったタイプである。「アッキー」の愛称で親しまれる一方で、批判の声も多く寄せられたこともあった。そんなとき安倍元首相が妻を励ますことも。
「かつて昭恵夫人を批判する記事が載ったとき、安倍さんは『自分はわかっているから気にすることないよ』と彼女に声をかけたそうです。森友学園問題の最中、安倍さんに対して『離婚は考えないのか』という声もありました。さすがに当時は夫婦仲もギクシャクしたようですが、ふたりが別れることはありませんでした」(前出・政治部記者)
2013年11月21日、“いい夫婦の日”の前日に安倍元首相は夫婦関係について、Facebookにこうつづっていた。
〈明日、11月22日は、「いい夫婦の日」。「家庭の幸福は、妻への降伏。」これが我が家の夫婦円満の秘訣です〉
安倍元首相の政界引退後は、夫婦でのんびりゴルフなどを楽しむビジョンもあったという。夫が凶弾に斃れ、その夢は叶わないものとなった──。