──13人からも退場者が次々と出て、ハラハラドキドキの展開が続きますね。
岡本:私がクランクインする前、プロデューサーの方から「三谷さんは“御家人は『寺内貫太郎一家』の職人の集まりだ”みたいなことをおっしゃっていた」とお聞きしました。確かにある意味、『鎌倉殿』はホームドラマなんですよね。それぞれ一家の主(あるじ)だけれど、そこに集まったおじさんたちで鎌倉幕府をつくっていこうというストーリー。その表現はとてもわかりやすいですよね。
ただ、その御家人たちが殺し合うんだから、“これはいったいどうなっているんだ?”と、視聴者のみなさんと同じような感じで観ています。どんどん人も死んでいけば、時代も変わっていく。殺し、殺されるシーンでも人間のおかしさ、人間くささが描かれており、ああいうところは実に三谷さんらしい。緩急があり、みんな泣いちゃいますよね。
自宅では毎週、リアルタイムで日曜夜8時からの放送を観ています。録画やBSではなく、必ずNHK総合で。いち視聴者として毎週楽しみにしています。おもしろいですよね。小栗旬さんをはじめ、旬な俳優が若手からベテランまで勢揃いで、テレビの前でも若いエネルギーとベテランのパワーに圧倒されています。
<あらすじ>奇跡的に息を吹き返した源頼家(金子大地)。しかし後鳥羽上皇(尾上松也)のもとには頼家危篤の報が届き、後鳥羽は考えを巡らせる。鎌倉では、政子(小池栄子)のもとに義時(小栗旬)、泰時(坂口健太郎)らが集まり、新たな体制について話し合っていた。そんな中、一人で思いにふける比奈(堀田真由)。一方、先を見据えるりく(宮沢りえ)は時政(坂東彌十郎)に京との関係をより深めるように説き、愛息・政範(中川翼)も胸を高鳴らせる。そして、三浦義村(山本耕史)は…