本当の警備費はいくらかかっていたのか
濱氏は警視庁の警備費をこう試算する。
「今回の国葬では9月20日あたりから警備のグレードを上げました。少なくともここからは警視庁約4万5000人のほぼ全員が24時間勤務を2交代で警備に当たっています。実際に現場に出ているのは1万7500人程度でも、ほかは警察署などで待機している。国葬が行なわれることで警視庁全体の勤務体系が特別対応になっているため、本来はそれを費用として計算しないといけないはずです。
総動員が国葬当日(27日)までの8日間、警察官1人が24時間勤務を4日間したとすれば、休憩時間などを差し引いても1日あたり8時間、のべ32時間の超過勤務が発生する。残業代の平均時給を1000円として4万5000人分で14億4000万円、加えて食費と栄養ドリンクなどに使う補食費が1食1000円で1日3食が4日間として5億4000万円。合わせて19億8000万円ほどになります。それと比べれば4億8000万円という公表額が少なすぎるのは明らかでしょう」
この“隠れ警備費”を合わせると、国葬に使われた税金はざっと27億円にのぼる可能性がある。
※週刊ポスト2022年11月4日号