バナナ腰セルフチェック法(イラスト/こげのまさき)

バナナ腰セルフチェック法(イラスト/こげのまさき)

 本来は前にカーブしている首の骨(頸椎)が真っ直ぐになり、肩こりや首こりなどを引き起こすストレートネックも、バナナ腰が影響していることが多いという。

「腰が反りすぎると無意識に猫背になり、体がバランスを取ろうとしてストレートネックになる。それが原因で、頸椎の椎間板ヘルニアになってしまう人もいます。筋肉が固まってしまうことが原因で起こっている肩こりや首こりも、根本の原因はバナナ腰です」(とも先生)

 腰とは一見無関係な「副次的症状」も恐い。

「腰に痛みがあるとどうしても生活に制限がかかりやすく、家に閉じ籠もりがちになり、血流の低化や内臓の機能低下を招きます。腸の働きが鈍くなり便秘になったり、中性脂肪が増えてぽっこりお腹に。さらに血流が滞って冷え性にもなりますし、骨盤を支える筋肉の衰えで尿漏れしやすくなる。こうした全身の不調が老化にも影響する」(同前)

寝ながらできる

 欧州の医療機関が公表した近年の研究では「腰痛持ちは死亡率が高い」という報告もある。70歳以上のデンマーク人の双子4390人を対象に調査したところ、腰痛を持っている人はそうでない人と比べて死亡率が13%も高かった。

 腰痛の原因となっている「バナナ腰」を治すにはどうすればいいのか。とも先生は「バナツボの刺激がポイント」だと語る。

「バナツボとは『大腿筋膜張筋』という太ももの外側にある筋肉です。ここが硬くなると股関節が内側にねじれて歪み、バナナ腰になってしまう。バナツボを刺激すると股関節の歪みが取れ、腰が正しい位置に戻ることで症状が改善されていくのです」

 バナツボを刺激して股関節を柔らかくするのに有効なのがストレッチだ。

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