公明党の山口那津男・代表(時事通信フォト)

公明党の山口那津男・代表(時事通信フォト)

 それだけではない。同じ12月2日の夜、自民党の茂木敏充・幹事長ら幹部が、日本維新の会の馬場伸幸・代表ら幹部と宴席を持った。この会談を境に、維新は救済法案賛成の姿勢に転じ、宗教法人の被害者救済法案で自民、維新、国民の共闘関係ができた。自民党にすれば、公明党が反対する法案も、国民民主─維新との協力で成立させることができる補完勢力ができつつある。

「これを機会に自民党は公明党との連立を解消すべき」

 そう語るのは1995年の宗教法人法改正の際、創価学会の資産問題を国会でとりあげた元自民党代議士・熊代昭彦氏(現在は岡山市議)だ。

「旧統一教会問題で政治と宗教の問題が指摘されている今こそ、自民党は公明党と連立解消して宗教団体と一定の距離を置く必要がある。学会票がなくなることを心配する声もあるが、今年の参院選岡山選挙区では自民党の小野田紀美氏が公明党・創価学会の推薦はいらないと拒否したことで有権者の支持を得て圧勝した。その意味でも連立見直しの好機です」

 まさに“票の切れ目が縁の切れ目”。自民党による公明切りの「Xデー」が近づいている。

※週刊ポスト2022年12月23日号

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