ファスティング後はPFCバランスのよい食事を(イラスト/あらいぴろよ)

ファスティング後はPFCバランスのよい食事を(イラスト/あらいぴろよ)

ファスティング後は何を食べる?

 真のやせ体質を目指すなら、ファスティング後の食生活が決め手となる。

「それには、代謝を上げる食事をすることです。代謝が上がればリバウンドしない体質に変わりますから。必ず摂りたいのは、やはりたんぱく質。1日のたんぱく質量の目安は、体重の1.2〜1.5倍(g)です。たとえば50kgの人なら60〜75gを、3食に分けて摂ります。

 さらに、代謝を上げるポイントは、ビタミンB群です。ビタミンB群は、たんぱく質・脂質・糖の3大栄養素と結びついて代謝を上げ、筋肉を作り、エネルギーを生み出し、肌荒れを改善する働きを持つ重要な栄養素です。

 太りにくい体を作るには『たんぱく質(Protein)』『脂質(Fat)』『炭水化物(Carbohydrate)』のPFC、そこにビタミンB群を加えることが重要です」

 ビタミンB群は赤身の魚やうなぎ、脂身の少ない肉などに多く、野菜や果物にはあまり入っていないとのこと。どんな食品があるのかを調べておこう。

「麺や丼など、炭水化物に偏りがちな人や、忙しくて食事の時間が取れないときは、栄養補給としてファスティング時のスペシャルドリンクに置き換えてもいいと思います。私も、昼食代わりにこのドリンクを飲むことが多いです」

 また、食品を選ぶ際の成分表示にも、ちょっとしたチェックポイントがある。

「たとえば(A)(B)というヨーグルトがあり、パッケージ裏の成分表に(A)70kcal、(B)100kcalとあったら、多くの人は(A)を選ぶのではないでしょうか。

 しかし、見るべきは総エネルギーではなく、糖質と脂質欄です。たんぱく質なら筋肉になりますが、脂質は脂肪にしかならないので、もし、(A)の方が(B)より糖質と脂質が多かった場合は、総エネルギーが低くても、ダイエットの観点では(B)を選ぶのが正解です。このように、知らないうちに脂肪を増やす食品を選んでいる可能性もあるのです」

 食品も体重と同じく、総量よりも脂質(体脂肪)部分が重要。肝に銘じておこう。

【プロフィール】
坂田武士/薬剤師。日本予防医学マイスター協会代表理事で予防医学士。大手製薬会社勤務、特別養護老人ホームの経営を経て「サムライフ」を設立。“薬をすすめない薬剤師”として1万人以上に予防医学カウンセリングを行う。著書に『改訂版 4日間で脂肪だけをキレイに落とす本』(学研)がある。

取材・文/佐藤有栄

※女性セブン2023年2月2日号

ファスティング中のNG事項

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