煮え切らない球団側のコメント
球団の対応も問題視されている。文春オンラインによれば、西武ライオンズは山川から報告を受けており、「すでに処分は科しております」という。しかし、報道当日も一軍で起用していた。その翌日に二軍落ちさせたが、「総合的に判断してコンディション的に抹消」というハッキリしない説明だった。
「球団は山川が相手の怪我を認めている時点で適切な処置をすべきだった。いつ報告を受けたかによりますが、警察の捜査対象になっているのであれば、WBCには出場させるべきでなかったし、公式戦で一軍で使うべきではなかった。
山川は文春の直撃に『無理矢理するほど、いかれてないというか（笑）』と話したそうですが、客観的に見て、怪我をさせてしまっている時点で大問題だということをわかっているのか。こうした問題について、当人は主観的にしか考えられないんです。だから、球団が客観的に謹慎処分を下す必要があった。それなのに、やっと二軍落ちさせたかと思えば、コメントが煮え切らない。こんな対応でいいのでしょうか。これでは、『野球の伝道師になってほしい』という思いでメンバーを選んだ侍ジャパンの栗山英樹監督も浮かばれません」（前出・ベテラン記者）
ニュースランキングにすら入っていない
プロ野球界と蜜月関係にあるメディアはどう反応しているのか。スポーツ紙は今回の山川の件について、昨年の巨人・坂本勇人の女性スキャンダルと違い、紙面やネット記事で報じている。
「坂本は示談に終わっているが、山川は被害届を出されており、警察が事情聴取も行っている。その点が大きく異なるので、山川の件は報じているのでしょう。ただ、それはあくまで業界の論理で、読者の感覚とかけ離れている。昨年の坂本については、ネットで大々的に報道されていたのに、テレビやスポーツ紙では全く話題に上がらず、坂本は何事もなかったかのように試合に出ている。示談しているからといって、テレビやスポーツ紙でタブーにする必要はないでしょう」（メディア関係者）
