──改めて、“ギャラ飲み”って何ですか?
ギャラ飲みってのは、芸人よりもグラビアやアイドルの女の子がメインのキャスト。お金持ちの社長さんがいて、グラビアとかの女の子が1人、2人呼ばれて、俺らは盛り上げ要員として同席する。これが一番多いケースかな。ネタもやれと言われたらやるけど、たいていは同じテーブルについて雑談で盛り上げるだけ。で、タクシー代(お車代)をもらって帰る。ギャラ飲みって言われてるけど、こっちからギャラを請求してるわけじゃないから。あくまでも俺らは飲み相手。
──もうギャラ飲みの専門家ですね。お車代に相場ってあるんですか?
まぁ、都内なら1万~2万円からかな。これが地方だと、5万、10万に跳ね上がる。地方の社長さんは感覚が違うから、なかには20万、30万円くれる人も。『ザ・ノンフィクション』に出た月は、ギャラ飲みだけで月17本だった。 俺でこれぐらいなんだから、有名な演歌歌手だったらどれほどもらってるんだって話。日本の芸能界はちっとあめぇとこがあって、1回ドーンと売れちゃえば、ギャラ飲みだけで充分食っていける。
──ギャラ飲みには危険な匂いもしますが。
ギャラ飲みしてるって言うと、「反社のエピソードはないですか?」ってよく聞かれるんだけど、俺らは意外にみえるかもしれないけど、やってないんだよね(笑)。暴対法が改正される前は、芸能界の大御所と反社らしき人の記念写真が週刊誌にもよく出てた。そういうのが珍しくない時代からギャラ飲みやってるから、反社系のギャラ飲みは、お車代が高額なことが多いという話は聞いたことあるけどね。一般の社長さんの2~3倍。要は危険手当みたいなもの。ギャラ飲みのことなら何でも聞いてよ。“ギャラ飲みの専門家”みたいなもんだからさ。