坂本・丸のケガや不振が重なって
ブリンソンは開幕直後から走塁や守備で何度もミスを繰り返している上に、打撃面でも2割5分、11本塁打、34打点と、満足のいく結果は残せていない。序盤はミスした直後に活躍して“ブリンソン劇場”と呼ばれたが、最近はボーンヘッドをした日も打てなくなった。それでも、原監督はスタメンで使い続けてきた。どうしてなのか。
「2019年からの連覇を支えた坂本勇人、丸佳浩がケガや不振で全盛期の働きができない。ブリンソンはたまに、年間30発を期待できそうな当たりを打つ。その潜在能力にかけていたのかもしれません。坂本や丸が年間を通して数年前の調子でいれば、ブリンソンのスタメン起用はなかったのでは。
2015年、フランシスコという体重111キロの巨漢がいました。5月にデビューしたものの、守備でミスを連発した上に、18打席で11三振。わずか5試合で二軍落ちしています。この頃の原監督は見切りが早かった。この年は主力が軒並み不振でしたが、フランシスコはケガもあって二度と一軍に呼ばれませんでした。もう少し打力を見せていれば、原監督は我慢して使ったかもしれません」
ミス連発のブリンソンよりも若手を使えという声は止まなかった。
「ボーンヘッドはチームの士気が下がる。戸郷翔征が呆れたような顔をしたように、チームメイトはいい加減にしてほしいと思ってきたはずですよ。別にファインプレーも好走塁もしなくていいから、普通のフライを取り、普通に塁上を走ればいいだけです。でも、それができないのだから、スタメンで出る資格はない。それは起用する監督に責任があります。一度だけならまだしも、何度も繰り返して改善の見込みがないわけですから、オフには解雇が濃厚でしょう。二軍降格は遅すぎたし、一軍にいる間も、もっと早くスタメン起用しないという決断を下しても良かった」