記者会見当日、指名されない記者が会見中に声を上げ、会場が騒然となったことについて、副社長として会見に臨んでいた井ノ原快彦が「子供たちが見ている」と諫め、会場内の記者から拍手が沸き起こる一幕があった。このことについても、「主催者側のロジックに会場全体がハマってしまった可能性はある」と鈴木氏は語る。
「(拍手については)前回の会見から質問をしていた記者に対して、他の記者たちがなんとなく持っていた反感からくる拍手だったと思うんです。でもその二人の名前がリストにあったのであれば、最前列にいたにもかかわらず『なぜ指名されないんだ』と訴えるふたりの主張は完全に正しかったことになる。司会者側は『他の社の質問時に質問を重ねてはいけない』という主張だったんでしょうが、『一社一問』をルールにしていたのなら、質問の機会を与えられないというのはルール違反でしょう。
『サンデー・ジャポン』(TBS)や自分のTwitter(現『X』)でも発信したのですが、ジャニーズ事務所は被害者補償の算定に当たって“逸失利益”を考慮するべきだと、私は問いたかった。当日、会場の他の記者が補償について聞いたのですが、『被害者救済委員会からの提示を待つ』という、中途半端な答えに終わっていたことが気になっていました。事務所側から、救済委員会に何の指示も依頼もしていないのかと、びっくりした。恐らくこの点は、事務所側からすると会見で触れられたくなかった箇所だったんだと思います」
今回の報道について、ジャニーズ事務所は前述の公式サイトの中で「本当に弊社は誰か特定の人を当てないで欲しいなどと言うような失礼なお願いはしておりません」ともコメントしている。
「本当に知らないのであれば、早急に会見の場をもう一度開くべきだと思います。PR会社が勝手にやったことだとしても、そうした会見を開いてしまったジャニーズの責任であることに変わりはない。今回NGリストに名前があった記者6人には、納得できる回答をするまで、会見でまず順番に指名するべきなんじゃないかと思います」(鈴木氏)