お皿、お茶碗、どんぶりは各1つ

お皿、お茶碗、どんぶりは各1つ

──まぁ、当然ですよね。

「でも、中継現場の商店街では、地元のおじいちゃんおばあちゃんがゲラゲラ笑ってた。時代のおかげもあって、俺らが見事優勝。武道館のステージに上って、加山雄三さんや谷村新司さんと一緒にサライを歌うことになったんだよね。

 例のごとく、衣装として黄色いTシャツが用意されてたんだけど、大物タレントが大勢いてスタッフの手が回らないのをいいことに、俺は本番直前に「ガッポリ建設」って書かれたランニングシャツに着替えちゃった。全国から善意の募金を集めている番組で「ガッポリ」は、ほとんど放送事故だよ。クレームはさらに殺到したみたいだけど、ウィキペディアとか見てもなかったことになってるね」

──今ならテレビ局から出入り禁止を言い渡されてもおかしくない暴走ぶりです。

「実際、日テレの仕事はかなり減ったよ。ただ、俺らのことをかわいがってくれる人もいてね。それが、『エンタの神様』で総合演出をしていた五味一男さん。ただ、五味さんに気に入られてせっかく出演したエンタでもやらかしちゃうんだよな。

 当時、『エンタ』の前枠ではドラマ『ごくせん』が28%という高視聴率を記録していて、その流れで『エンタ』も、女芸人のまちゃまちゃや「間違いない」の長井秀和が28%をがっちりキープ。ところが、ガッポリ建設が出た途端、1分間で4%も急降下! そんな奴、ほかにいないんだよ。グラフを見せてもらったら、俺らよりCMの方が視聴率高かったぐらい。結局、『24時間テレビ』でヒビが入った日テレとの関係に、『エンタ』がとどめを刺したね。その後は、さすがに声がかからなくなった(笑)」

──最後にひとつ教えてください。そもそも、なぜいつも巨人の帽子を被っているんですか?

「単純に、子どもの頃から巨人が好きってのが一番。アメリカなんかだと、地元の球団を応援してヤンキースとかのキャップを被ったりするじゃない。最近の日本では、なかなかいないよね。とりあえず、今住んでる草加の地元エリアでは俺だけ。下町の人間がニューヨークのチームの帽子とか、おかしいだろ。みんな、もっと日本のプロ野球の帽子を被ってほしいよ!」

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