まだあどけない表情を見せるAさん(10代の頃)

2023年8月に香川は再婚を発表。再婚相手のAさん(10代の頃)

『ヤマトタケル』は2~3月の2か月にわたり、新橋演舞場で上演されるのですが、2月は昨年5月に團子とともに四代目の代役を務めた中村隼人(30)とのダブルキャスト。隼人には熱狂的なファンもおり、メインキャストたちのアクリルスタンドなどのグッズもバカ売れ。今、新橋演舞場はとにかく“熱い”んです」

 だが、その影で、一門は大きなピンチを迎えていたという。別の梨園関係者が話す。

「実は舞台裏では、キャスティングに関して大揉めしていたというのです。これまで、本作のメインヒロインである兄橘姫と、弟橘媛は、三代目猿之助(猿翁)の愛弟子である市川笑也(64)と、現在は劇団新派に移籍した河合雪之丞(53)が務めてきた。しかし、今回は配役を一新し、他の家の御曹司である中村米吉(31)が演じることとなったのです。

 それにより、笑也は、松竹からヒロインとしては3番手となるみやず姫の役を打診されていたのですが、彼は『ヤマトタケルは三代目が大事にしていた作品。三代目は若手の育成に力を注いでいた。本作において一門の若手から抜擢されないのであれば、私は進退をかける』と、クビをかけて直訴したと言います。

 一門のスター俳優の捨て身の行動に関係者一同も危機感を覚え、みやず姫は、中堅の市川笑野とまだ名題下の市川三四助に白羽の矢が立てられた」

 松竹にキャスティングの経緯について聞くと、「公演の配役は、演目の内容や上演の狙い、出演者の意向や都合など、様々な要素を踏まえた総合的な検討によって決定されますが、その検討の経緯や背景についての個別のご説明は控えさせていただきます」(広報室)と回答した。

 前述のインタビューで、香川は澤瀉屋の継承者は長男である團子だとした上で「僕は陰に隠れて家の捨て石となるのが本望」と心境を明かした。三代目の「天翔ける心」はどのように受け継がれていくのだろうか。

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