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障害者専門風俗店で働く女性「人間のつながりを感じる」

 障害者専門の風俗店『ハニーリップ』で働くかおるさん(24 仮名)は、普段は障害者施設で働いている。風俗で働いた経験はなかったかおるさんが、『ハニーリップ』で働くようになったきっかけは何だったのだろうか。 

「お金に困ってるわけじゃないし、普通の風俗なら働かなかった。知的障害者の施設で働いていた時に、職員の前で自慰を始める知的障害の方がいたんです。職員は『仕方ない』と思ってるし、止めるとその人の機嫌が悪くなるから、誰もどうすることもできない。私もどう対処していいのかもわからなかった。施設でできないなら、風俗店で対処すれば良いのにと。障害者の性はアングラで人間臭い世界。それを知りたいから働きたいと思ったんです」

 かおるさんは、自分の仕事は性的介助ではなく、もっと深い人間と人間との関係を感じるだと話す。そしてかおるさんは

「障害者の方は何度も『来てくれてありがとう』と言ってくれる。すると、私も体を売ってるってこととは違う気持ちが湧いてくるんです。お金をもらってるし、感謝されることが目的でもない。それでもお互いに『この間仕事でさ』なんて愚痴をこぼしたり、いろんな話をしていると、抜くことや性の介助ではなく、それを超えた人間のつながりみたいなことを感じるのです」と語る。

『ハニーリップ』の料金は70分1万8000円、90分で2万4000円など、通常の風俗店よりも高く設定されている。しかしオーナーの中村隆さん(仮名)によれば、それでも事業としては成り立たないそうだ。

※週刊ポスト2010年9月10日号

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