国内

障害者専門風俗店で働く女性「人間のつながりを感じる」

 障害者専門の風俗店『ハニーリップ』で働くかおるさん(24 仮名)は、普段は障害者施設で働いている。風俗で働いた経験はなかったかおるさんが、『ハニーリップ』で働くようになったきっかけは何だったのだろうか。 

「お金に困ってるわけじゃないし、普通の風俗なら働かなかった。知的障害者の施設で働いていた時に、職員の前で自慰を始める知的障害の方がいたんです。職員は『仕方ない』と思ってるし、止めるとその人の機嫌が悪くなるから、誰もどうすることもできない。私もどう対処していいのかもわからなかった。施設でできないなら、風俗店で対処すれば良いのにと。障害者の性はアングラで人間臭い世界。それを知りたいから働きたいと思ったんです」

 かおるさんは、自分の仕事は性的介助ではなく、もっと深い人間と人間との関係を感じるだと話す。そしてかおるさんは

「障害者の方は何度も『来てくれてありがとう』と言ってくれる。すると、私も体を売ってるってこととは違う気持ちが湧いてくるんです。お金をもらってるし、感謝されることが目的でもない。それでもお互いに『この間仕事でさ』なんて愚痴をこぼしたり、いろんな話をしていると、抜くことや性の介助ではなく、それを超えた人間のつながりみたいなことを感じるのです」と語る。

『ハニーリップ』の料金は70分1万8000円、90分で2万4000円など、通常の風俗店よりも高く設定されている。しかしオーナーの中村隆さん(仮名)によれば、それでも事業としては成り立たないそうだ。

※週刊ポスト2010年9月10日号

関連キーワード

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏(=左。時事通信フォト)と望月衣塑子記者
山尾志桜里氏“公認取り消し問題”に望月衣塑子記者が国民民主党・玉木代表を猛批判「自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと即切り捨てる」
週刊ポスト
「〈ゆりかご〉出身の全員が、幸せを感じて生きられるのが理想です。」
「自分は捨てられたと思うのは簡単。でも…」赤ちゃんポスト第1号・宮津航一さん(21)が「ゆりかごは《子どもの捨て場所》じゃない」と思う“理由”
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
NEWSポストセブン