国内

ヤンキー先生 カンニングに関し「京大の対応は非常に愚か」

 京都大学の入試問題が『Yahoo!知恵袋』に投稿されるという前代未聞のネットカンニング事件。19才の予備校生が偽計業務妨害の容疑で逮捕されたが、「ヤンキー先生」として知られる元高校教師の義家弘介参議院議員(39)は、個別の事件として終わらせるのではなく、携帯社会のルールづくりが必要だと説く。

 * * *
 教育者にとっては、非常に想定しうるシンプルな事件です。私の印象では1999年以降、急速に携帯電話を持つ高校生が増えました。当時は私も高校教師でしたが、すでに職員会議などで話し合い、テストのときには携帯を預かるなどの対策をとるようにしました。

 しかし何千人が一斉に受ける大学受験では、携帯を預かるといった対策が難しいかもしれない。それならば、試験会場で携帯が使えない状況にするといった設備投資も含めて考えなければならない問題です。

 そもそも携帯の使い方のモラルがしっかり確立していないのに、いまの子供たちは携帯を手にしています。危険ないい方をすれば、まるで子供に銃を渡しているようなもの。携帯をどう使うべきなのかという教育をしていないわけですから。

 今回の予備校生もそういった教育を受けておらず、悪気はありながらも、追い詰められた状況のなかで、自分にできる姑息な手段に出てしまったのだと思います。それを私たち大人は冷静に考えるべきです。

 今回は『Yahoo!知恵袋』という有名なサイトに投稿したため、たまたま発覚しましたけど、ほかの似たようなサイトを調べれば、もっとたくさんの事例があるかもしれない。慎重な姿勢が問われるべきなのに、ヒステリックに、個別の問題として矮小化されてしまっているのは残念でなりません。

 京大の対応も、会見を見ていると非常に愚かだといわざるをえません。まず、試験が始まる前に受験生たちに携帯の使い方の注意を促すようなことをいったかどうかも含めて、試験監督のあり方が問われて然るべきでしょう。受験させているのは自分たちであって、その場所を監督しているのも自分たち。自分たちの姿勢についてしっかり言及し、対策方針を出すことが第一のはずです。

※女性セブン2011年3月24日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

『東京2025世界陸上』でスペシャルアンバサダーを務める織田裕二
《テレビ関係者が熱視線》『世界陸上』再登板で変わる織田裕二、バラエティで見せる“嘘がないリアクション” 『踊る』続編も控え、再注目の存在に 
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン
カザフスタン初の関取、前頭八・金峰山(左/時事通信フォト)
大の里「横綱初優勝」を阻む外国人力士包囲網 ウクライナ、カザフスタン、モンゴル…9月場所を盛り上げる注目力士たち10人の素顔
週刊ポスト
不老不死について熱く語っていたというプーチン大統領(GettyImages)
《中国の軍事パレードで“不老不死談義”》ロシアと北朝鮮で過去に行われていた“不老不死研究”の信じがたい中身
女性セブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビーカーショットの初孫に初コメント》小室圭さんは「あなたにふさわしい人」…秋篠宮妃紀子さまが”木香薔薇”に隠した眞子さんへのメッセージ 圭さんは「あなたにふさわしい人」
NEWSポストセブン
59歳の誕生日を迎えた紀子さま(2025年9月11日、撮影/黒石あみ)
《娘の渡米から約4年》紀子さま 59歳の誕生日文書で綴った眞子さんとまだ会えぬ孫への思い「どのような名前で呼んでもらおうかしら」「よいタイミングで日本を訪れてくれたら」
NEWSポストセブン
試練を迎えた大谷翔平と真美子夫人 (写真/共同通信社)
《大谷翔平、結婚2年目の試練》信頼する代理人が提訴され強いショックを受けた真美子さん 育児に戸惑いチームの夫人会も不参加で孤独感 
女性セブン
海外から違法サプリメントを持ち込んだ疑いにかけられている新浪剛史氏(時事通信フォト)
《新浪剛史氏は潔白を主張》 “違法サプリ”送った「知人女性」の素性「国民的女優も通うマッサージ店を経営」「水素水コラムを40回近く連載」 警察は捜査を継続中
NEWSポストセブン
ヒロイン・のぶ(今田美桜)の妹・蘭子を演じる河合優実(時事通信フォト)
『あんぱん』蘭子を演じる河合優実が放つ“凄まじい色気” 「生々しく、圧倒された」と共演者も惹き込まれる〈いよいよクライマックス〉
週刊ポスト
石橋貴明の現在(2025年8月)
《ホッソリ姿の現在》石橋貴明(63)が前向きにがん闘病…『細かすぎて』放送見送りのウラで周囲が感じた“復帰意欲”
NEWSポストセブン
ヘアメイク女性と同棲が報じられた坂口健太郎と、親密な関係性だったという永野芽郁
「ずっと覚えているんだろうなって…」坂口健太郎と熱愛発覚の永野芽郁、かつて匂わせていた“ゼロ距離”ムーブ
NEWSポストセブン
新潟県小千谷市を訪問された愛子さま(2025年9月8日、撮影/JMPA) 
《初めての新潟でスマイル》愛子さま、新潟県中越地震の被災地を訪問 癒やしの笑顔で住民と交流、熱心に防災を学ぶお姿も 
女性セブン