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カラオケが“ボケ封じ”に有効である4つの理由を医師が解説

 白澤卓二氏は、1958年生まれ。順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授。アンチエイジングの第一人者として、著書やテレビ出演も多い白澤氏によると、ボケ封じ治療の最先端で注目されているのがカラオケだという。カラオケの主な医学的効用とは?

【1】「自律神経のバランスが整う」
 歌う前の緊張、歌っている時の高揚感、歌ったあとの安堵と充足感。このメリハリと「ネガティブな感情やストレスを発散できる」作用で気が晴れて自律神経の働きが整い、体調がよくなる。

【2】「全身の血行とホルモンバランスが改善してアンチエイジングに」
 歌うときは腹式呼吸になり、横隔膜もよく動いて、心肺機能が高まる。全身の血行が良くなり、情感をこめて歌うことで、アンチエイジングに働くホルモンも分泌されて、肌までつやめいて若返る。

【3】「活脳作用」
 歌詞とメロディーを懸命に合わせ、よりうまく歌おうと工夫し、「うまく歌えた。ほめられた」と自己愛も満足。情動へのダイレクトな刺激が、脳を活性化させる。

【4】「カロリー制限を助ける」
 第一興商によれば、2010年カラオケリクエスト上位100曲のうち、最も消費カロリーが高かったのは、湘南乃風「睡蓮花」(21.3キロカロリー)。曲の長さや歌い方にもよるが、1曲で10~20キロカロリー前後を消費できる。100メートルのジョギングでも27キロカロリー程度だから、カラオケのカロリー消費力はかなりのもの。

 122歳までボケずに長生きした、公式記録世界最長寿のフランス人女性、ジャンヌ・カルマンさんも、最晩年まで陽気に歌を歌っていたという。歌は生涯の友になり、ボケを封じてくれる。

※週刊ポスト2011年8月12日号

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