ライフ

不倫の損害賠償請求 その行為から20年間にわたって可能

 男と女にすれ違いはつきもの。カネの貸し借りやモノの売り買いにも、いざこざは日常茶飯事だ。とにかく人間の社会活動にはトラブルがついてまわる。しかし、いざそれに巻き込まれると、法の下にどう立ち振る舞えばいいか、一般人は戸惑うばかり。

 そこで頼りになるのが“街の法律屋さん”である行政書士だ。全国に4万人の国家資格者が、プロの視点で授けてくれる文書と知恵は、些細なトラブルでも円満に解決に導いてくれるのだ。

たとえば、「配偶者の不倫発覚」の場合はどうなるか?

 会社員のAさん(46)は、スーパーでパートとして働いている妻が店長と不倫していることをメールの履歴から突き止めた。泣いて詫びる妻は許すことにしたが、店長は許せず、慰謝料を請求することにした――。

「近年、不倫に対する慰謝料請求の事例が増えています。『不真正連帯債務』といって、不倫の責任は男女双方が負いますが、現実には、自分の配偶者には家計が同じため請求せず、不倫相手にだけ慰謝料を請求するのがほとんどです」

 と話すのは、行政書士で、中谷行政法務事務所所長の中谷彰吾氏。

 ちなみに、『カバチタレ!』の原作者で行政書士の田島隆氏によれば、「夫から妻の不倫相手に」よりも「妻から夫の不倫相手に」慰謝料を請求するケースが多いようだ。また、数年前に別れた不倫相手の配偶者から突然、慰謝料の請求書が届くこともある。不倫(不法行為)の損害賠償請求の時効は加害者が判明した時点から3年、行為そのものからだと20年と長い。もう過去の話だからと安心できないというわけだ。

※週刊ポスト2011年10月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

一門はどうなるのか(左から香川、團子、猿翁、猿之助、段四郎。2011年撮影/共同通信社)
「市川猿之助」の名跡はどうなる? 市川團子が引き継ぐのが既定路線、襲名までは市川團十郎が後見人か
週刊ポスト
天海祐希(写真左/時事通信フォト)と市川猿之助(写真右)
《番宣キャンセル》天海祐希、滲み出る怒り “猿之助騒動”で映画『緊急取調室』ギリギリの公開判断迫られ「せっかくの絆が…!」瀬戸際の18日間
NEWSポストセブン
市議会で議長をつとめていた父・正道氏と青木容疑者
【長野立てこもり】“議長の父の後援会長”だった第一通報者の告白「政憲は、俺の目の前でブスッて…『殺したいから殺しただけだ』って」「父親は事件を聞いて崩れ落ちた」
NEWSポストセブン
悪評が広がり続けている日本維新の会の梅村みずほ参議院議員(時事通信フォト)
「ハンスト発言」騒動の維新・梅村みずほ議員 3年前に有権者に送っていた謝罪メールの「おかしな日本語」
週刊ポスト
市川猿之助は罪に問われる可能性は?
市川猿之助は罪に問われるのか “心中で生き残ったケース”は情状酌量により起訴されない場合も
週刊ポスト
エンゼルス・ネビン監督は大谷翔平とどんな会話をするのか?(提供:LosAngelesAngels)
【独占レポート】エンゼルス・ネビン監督が明かす大谷翔平の凄み「彼がこなすルーティーンより厳しくできる選手はいない」
週刊ポスト
ラッパー・呂布カルマ
グラドル好きの最強ラッパー呂布カルマ、風吹ケイをプロデュース グラビア撮影直後に語り合った「ぎゅうぎゅうの迫力」
NEWSポストセブン
紀子さま(時事通信フォト)
上皇ご夫妻とあわやニアミス! 紀子さま「隠密行動」の京都路でなぜか「見られなかったもの」
NEWSポストセブン
どうなる山川穂高
【強制性交容疑】山川穂高、書類送検で対応に追われるテレビ局 オフの「WBC特番」源田壮亮が代役か
週刊ポスト
帰宅ラッシュの駅に悲鳴が(六代目山口組の司忍組長/時事通信フォト)
【喫茶店で発砲、血の海に】町田・六代目山口組系組員射殺事件、事件直後の凄惨映像が出回る
NEWSポストセブン
花田虎上の元妻・花田美恵子さん(本人のインスタグラムより)
【激変の今】若乃花の元妻「元花田美恵子さん」激ヤセ、身長も縮み「顔が違う」インスタに驚きの声
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 野球まつり!大谷取材&江夏vs江川対談ほか
「週刊ポスト」本日発売! 野球まつり!大谷取材&江夏vs江川対談ほか
NEWSポストセブン