また非正規雇用が増え、雇用形態の違いによるパワハラや待遇の不公平感が問題になることもある。

「雇用形態が異なっても、基本的な権利などは法律上同じ。パートやアルバイトであっても、業務上の過失で罪に問われることもありますし、逆に残業代や有給休暇といった権利は、正社員同様に認められています。契約形態よりも業務の実態が優先されるので、最近増えている業務委託契約の場合でも、労働実態が雇用状態にあると判断されれば、契約は見直さなければなりません。景気や経営不振から『残業代が払えないと言われた』という話もあるのですが、会社が一方的に契約内容や待遇などを不利益変更することはできません」(田島さん)

 労働条件が過酷で、本人が冷静に考えることができない、第三者に相談する気力が起きないといった状況で、親や家族が相談するケースも増えている。子供や家族が、勤務問題を抱えているサインに気づくポイントを聞いたところ、以下の通り。

・早朝から出勤して、深夜まで帰宅しないなど、勤務時間が長そう
・休日がない
・顔色が悪くなってきた
・落ち込んでいる様子が見られる

こうしたサインが見られたら、職場環境について話し合ってみる必要があるという。

「お子さんの様子を親御さんから相談されたことをきっかけに、状況が改善された事例もあります。最終的には本人がアクションを起こすことが必要とはいえ、心配しているだけでは解決しないですから、ご家族からでもぜひ相談してもらいたいですね」

※連合相談ダイヤル
0120-154-052(フリーダイヤル・全国共通)

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