ライフ

昼のノンアルビール 「飲んでみたい」派じわり拡大傾向?

東京ミッドタウンで期間限定オープンの「オールフリーガーデン」

 気象協会発表の3か月予報によると、この夏も平年並~平年より高い気温の予報で、今年も暑い夏になりそうだ。夏の節電対策として2005年から始まった「クールビズ」だが、昨年の震災による節電意識の高まりから「スーパークールビズ」というキーワードも広まり、クールビズの推進主体でもあった環境省も「SUPER COOLBIZ 2012」というキャンペーンを開始し、新しいライフスタイルとして提唱している。

 M1・F1総研(メディア・シェイカーズ)の「20代、30代、40代ビジネスパーソンに聞く『今年の夏のオンタイムの過ごし方調査』」によると、昨年・今年共に約8割が「節電を心がける」と回答。一般の節電意識が浸透し、企業での取り組みも進んでいるが、「スーパークールビズ」で連想されるような服装の“軽装化”に関しては、実際はかなりハードルが高いと感じているようだ。

 同調査によると、20~34歳男性(以下、M1層)の場合、「昨年の夏取り入れたクールビズ」は、「ノーネクタイ」66.0%、「ノージャケット」41.8%、「半そでYシャツ」27.5%がトップ3で、「今年の夏取り入れたいクールビズ」でも、それぞれ65.4%・48.4%・34.6%で順位に変動はない。

 一方「スーパークールビズ」として話題になる「アロハ・かりゆし」に対しては、「周囲の目が気になってできないもの」67.3%、「周囲の人間がしていたら、気になってしまいそうなもの」53.6%で共にトップ。20~34歳女性(F1層)の回答でも、それぞれ58.0%・61.1%でトップに選ばれており、過半数の人が“周囲からの反応が悪そう”と感じたり、周りの人がしていたら“ちょっとヘン”と思ってしまう――と解釈できる結果となっている。

 クールビズやスーパークールビズで連想される服装での暑さ対策は、なかなか難易度が高いということで、服装以外でのオンタイムの対応としては、「執務スペース内で個人用扇風機を使う」「冷えピタなどの冷却シートを活用しながら仕事をする」「朝早めの涼しい時間に時差出勤して業務をする」「カフェや喫茶店などの涼める場所で業務をする」など、オフィス内の“エアコン設定温度の高さ対策”が目立つ。

 そしてリフレッシュ対応という点で目立ったのは、「昼休みにランチと一緒にノンアルコールビールを楽しむ」に対するM1層の回答結果。「同僚から怒られそうだと思う」は32.7%で、7割近くが“ノンアルコールなら、飲んでもいいんじゃない?”という意識でいることがうかがえる。だがその反面、昼のノンアルビールを「同僚がしていても気にしないこと」として選んだのは35.9%とかなり控えめな数字になっており、人が飲んでいる分にはまだまだ気になる人も多いようだ。

 夏の外出先で太陽に照りつけられ、「あー。ビール飲みたい!」と思う人は多いだろうし、7月4日現在Google検索で、「ランチビール」のヒット数は3710万件、「昼ビール」のヒット数は2630万件ということで、かなりニーズが高いことが感じられる。

 東京ミッドタウンでは7月5~16日11:00~17:00(5日のみ12:00~17:00)の期間限定で、ノンアルコールビールテイスト飲料『オールフリー』とビールテイストに合うランチや軽食を提供する「オールフリーガーデン」がオープンするが、これなどは完全に“オンタイムのニーズ”を意識したイベントだろう。

 ちなみに同調査では、昼休みにランチと一緒にノンアルコールビールを楽しんでみたいという人はM1層全体では12.9%に留まるのに対し、月に1度以上ノンアルコールビールを飲んでいる人を対象にした割合では31.6%もいることが判明しており、ノンアルコールビールの魅力が浸透してきていることがわかる。ノンアルコールならリフレッシュにお茶やコーヒーを飲むのと、大きな差はないはず。ひとりで飲むのは抵抗があっても、先輩や同僚に「酔うわけじゃないし、一緒にどうですか?」と誘ってみたら、実際は調査結果よりも高い確率で「かまわないよね」という反応が出そうな気がするのだが……。

関連記事

トピックス

中居正広氏の近況は(時事通信フォト)
反論を続ける中居正広氏に“体調不良説” 関係者が「確認事項などで連絡してもなかなか反応が得られない」と明かす
週刊ポスト
「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手
「全てを話せば当然、有罪となっていたでしょう」不起訴になった大物地面師が55億円詐欺「積水ハウス事件」の裏側を告白 浮かび上がった“本当の黒幕”の存在
週刊ポスト
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《大谷翔平が“帰宅報告”投稿》真美子さん「娘のベビーカーを押して夫の試合観戦」…愛娘を抱いて夫婦を見守る「絶対的な味方」の存在
NEWSポストセブン
「お笑い米軍基地」が挑んだ新作コント「シュウダン・ジケツ」(撮影/西野嘉憲)
沖縄のコント集団「お笑い米軍基地」が戦後80年で世に問うた新作コント「シュウダン・ジケツ」にかける思い 主宰・まーちゃんが語る「戦争にツッコミを入れないと」
NEWSポストセブン
神谷宗幣氏(写真中央)が率いる参政党は参院選で大躍進した。東京選挙区でも塩入清香氏(右)が当選(2025年8月写真撮影:小川裕夫)
《午前8時の”異変”》躍進した「参政党」、選挙中に激しい応酬のあった支持者と反対派はどこへ?参院選後の初登院の様子をレポート
NEWSポストセブン
令和最強のグラビア女王・えなこ
令和最強のグラビア女王・えなこ 「表紙掲載」と「次の目標」への思いを語る
NEWSポストセブン
“地中海の楽園”マルタで公務員がコカインを使用していたことが発覚した(右の写真はサンプルです)
公務員のコカイン動画が大炎上…ワーホリ解禁の“地中海の楽園”マルタで蔓延する「ドラッグ地獄」の実態「ハードドラッグも規制がゆるい」
NEWSポストセブン
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さん、撮り下ろしグラビアに挑戦「撮られることにも慣れてきたような気がします」、今後は執筆業に注力「この夏は色んなことを体験して、これから書く文章にも活かしたいです」
週刊ポスト
強制送還のためニノイ・アキノ国際空港に移送された渡辺優樹、小島智信両容疑者を乗せて飛行機の下に向かう車両(2023年撮影、時事通信フォト)
【ルフィの一味は実は反目し合っていた】広域強盗事件の裁判で明かされた「本当の関係」 日本の実行役に報酬を支払わなかったとのエピソードも
NEWSポストセブン
ブラジルの元バスケットボール選手が殺人未遂の疑いで逮捕された(SNSより、左は削除済み)
《35秒で61回殴打》ブラジル・元プロバスケ選手がエレベーターで恋人女性を絶え間なく殴り続け、顔面変形の大ケガを負わせる【防犯カメラが捉えた一部始終】
NEWSポストセブン
モンゴルを公式訪問された天皇皇后両陛下(2025年7月12日、撮影/横田紋子)
《麗しのロイヤルブルー》雅子さま、ファッションで示した現地への“敬意” 専門家が絶賛「ロイヤルファミリーとしての矜持を感じた」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
三原じゅん子氏に浮上した暴力団関係者との交遊疑惑(写真/共同通信社)
《党内からも退陣要求噴出》窮地の石破首相が恐れる閣僚スキャンダル 三原じゅん子・こども政策担当相に暴力団関係者との“交遊疑惑”発覚
週刊ポスト