国内

築地銀だこ値上げ批判に「女性客取り込むため」と広報担当者

 8月1日からタレントのローラを使ったCMでリニューアルを打ち出した、たこ焼きチェーンの「築地銀だこ」。新たにメニューに加えた“特製カレーソース”や“ピリ辛五香醤”などバラエティに富んだ全8種類が6個入り各500円とワンコインで味わえるのがウリなのだが、トッピングのないレギュラーたこ焼きは、従来の「8個500円→6個500円」と実質的な値上げになった。「たこ焼きに500円は高過ぎる!」との声も広がる中、銀だこを運営するホットランドの広報担当者に価格改定の狙いを聞いてみた。

 * * *
――種類が増えてワインコインになったとはいえ、レギュラーたこ焼きの値段は上がった。

「純粋に商品が増えて個数が減ったというのではなく、8月1日を機にたこ焼きの材料になるミックス粉を替えて、よりパリッとした食感が出やすいように改良しました。従来の粉では焼き手の技術によって出来上がりの質にブレが出てしまうリスクもあったので、そうした課題もクリアにしました」

――ミックス粉の材料費も上がったということ?

「仕入れの内訳は私もよく分かりませんが……、これまでのような500円のソースたこ焼きと600円のトッピングたこ焼きという構成だと、どうしてもプラス“100円の壁”があって、特に女性のお客様を中心にトッピングに興味があっても手が出しづらいという声があったんです。そこで、少量でいろんな種類を好まれる女性も意識した今回のリニューアルになっています」

――たこ焼き1個あたりで考えると約33%の値上げになる。

「常連のお客様から『料金はそのままで個数が減って残念だ』との声が挙がることはもちろん想定していましたが、今後、より幅広いファン層、とりわけ新規のお客様を増やしていこうと考えた結果、買いやすい価格だったり、食べやすい個数だったりの基準に変更したということです」

――安ければいいという価格競争から脱却する意味合いもあるのか。

「ウチは特に競合他社もないので、どちらかというと牛丼やハンバーガーといった主食のファストフード店にいかに切り込んでいくかが永遠のテーマ。そのため、『築地銀だこハイボール酒場』といった立ち飲み店をオープンさせて、たこ焼きを酒のツマミとして認知してもらうような戦略を取るなど、さまざまな提案をしてきました」

――たこ焼き1個80円以上となると、マクドナルドの100円ハンバーガーに迫る価格だが。

「値段も含めて、たこ焼きの食べ方は皆さんの共通認識となっているからこそ、いろいろな話題に上るのかなと……。確かに牛丼が300円台で食べられる時代に何でたこ焼きが500円なんだと思われる人もいるでしょう。でも、われわれは値段というより、どんな場所で誰と食べるかといったシーンの価値も提供していきたい。例えば、1個のハンバーガーは分け合うことはできませんが、たこ焼きなら1舟を数人でシェアできます。そこにバリエーションがあれば会話も弾みますよね」

――たこ焼き文化に新しい価値を持たせる戦略か。

「日本人でたこ焼きが嫌いな人は滅多にいないと思いますが、あくまで間食ですし、最近では自宅でたこ焼きパーティーなどを開く人も増えて、わざわざ外で買わなくてもいい食べ物なのかもしれません。だからこそ銀だこは“和のファストフード”を追求していろんな味や会話のきっかけとなる場の提供をしていこうと考えています」

あわせて読みたい

関連キーワード

関連記事

トピックス

詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長》東洋大卒記者が卒業証明書を取ってみると…「ものの30分で受け取れた」「代理人でも申請可能」
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
《フジテレビに蔓延するオンカジ問題》「死ぬ、というかもう死んでる」1億円以上をベットした敏腕プロデューサー逮捕で関係する局員らが戦々恐々 「SNS全削除」の社員も
NEWSポストセブン
キャンパスライフを楽しむ悠仁さま(時事通信フォト)
《新歓では「ほうれん草ゲーム」にノリノリ》悠仁さま“サークル掛け持ち”のキャンパスライフ サークル側は「悠仁さま抜きのLINEグループ」などで配慮
週刊ポスト
70歳の誕生日を迎えた明石家さんま
《一時は「声が出てない」「聞き取れない」》明石家さんま、70歳の誕生日に3時間特番が放送 “限界説”はどこへ?今なお求められる背景
NEWSポストセブン
一家の大黒柱として弟2人を支えてきた横山裕
「3人そろって隠れ家寿司屋に…」SUPER EIGHT・横山裕、取材班が目撃した“兄弟愛” と“一家の大黒柱”エピソード「弟の大学費用も全部出した」
NEWSポストセブン
イスラエルとイランの紛争には最新兵器も(写真=AP/AFLO)
イスラエルとの紛争で注目されるイランのドローン技術 これまでの軍事の常識が通用しない“ゲームチェンジャー”と言われる航空機タイプの無人機も
週刊ポスト
ノーヘルで自転車を立ち漕ぎする悠仁さま
《立ち漕ぎで疾走》キャンパスで悠仁さまが“ノーヘル自転車運転” 目撃者は「すぐ後ろからSPたちが自転車で追いかける姿が新鮮でした」
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《模擬店では「ベビー核テラ」を販売》「悠仁さまを話題作りの道具にしてはいけない!」筑波大の学園祭で巻き起こった“議論”と“ご学友たちの思いやり”
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン
元KAT-TUNの亀梨和也との関係でも注目される田中みな実
《亀梨和也との交際の行方は…》田中みな実(38)が美脚パンツスタイルで“高級スーパー爆買い”の昼下がり 「紙袋3袋の食材」は誰と?
NEWSポストセブン
カトパンこと加藤綾子アナ
《慶應卒イケメン2代目の会社で“陳列を強制”か》加藤綾子アナ『ロピア』社長夫人として2年半ぶりテレビ復帰明けで“思わぬ逆風”
NEWSポストセブン