芸能

韓国では“親日”という言葉は“売国奴”と同じ意味を表す

 李明博大統領による竹島上陸に続き、五輪サッカー選手の“プラカード事件”で、再燃している竹島問題。韓国では竹島が反日、独立の象徴として近年ますますクローズアップされる機会が増えていると指摘するのは産経新聞ソウル駐在特別記者の黒田勝弘さんだ。

「韓国では、幼稚園のころから『独島は韓国の領土』という作文を書かせたり、お絵描きで竹島に韓国の旗を立てる絵を描かせたり。それはもうマインドコントロールに近い。メディアの論調も政策もすべてその方向に向いている」

 さらに韓国では、日韓戦争をテーマにしたシミュレーション小説が人気で、

「どの作品も、必ずといっていいほど、始まりは竹島を日本が奪いにくるところから始まるんです」(黒田さん)

 という。日本人からすれば、日本が韓国と戦争するなんてあり得ないと思うのだが、韓国の人には日本との戦争が当たり前のように想定されている。この意識のギャップの差に、愕然としてしまうのだ。

「サッカーの試合でもわかるように、韓国で世論調査をすると、若い人たちの反日意識もまだまだ強いんです。とくに若い男性はみんな徴兵に行って軍隊生活をする。そこでは愛国心と国防意識を徹底的にたたきこまれる。だから、今回のように竹島をめぐる衝突が起こると、韓国人は日本人と違って一団となって大きな声をあげるんです」(コリア・レポート編集長の辺真一さん)

 なんという皮肉だろうか。ファンは、韓流スターが徴兵に行くことにショックを受け、指折り数えてその帰りを心待ちにしている。まさかその間、スターたちは軍隊教育でさらなる反日感情を醸成されていたなんて…、思っても見ない現実だった。

 だけど、考えてみれば、8月15日に竹島に泳いで渡るパフォーマンスをしたソン・イルグク(40才)のほかにも、「反日行動」を示していた韓流スターは少なくない。

 2008年には少女時代がコンサートのリハーサルで『独島はわが領土』を歌った映像がネットに流れて話題になった。

 2005年にはクォン・サンウ(36才)がミュージックビデオで“親日派”の人間を竹槍で殺し、日の丸を燃やすPVに出演した。

 同年、キム・テヒ(32才)は『独島はわが領土』と書かれたTシャツを着てイベントに出席している。この年にはペ・ヨンジュン(39才)も韓国での記者会見で韓国の記者からの質問に、「独島は韓国の領土」と答えた後、自分のHPに「国と国の線を引くのではなく、心と心をつなぐことが大事」と書いた。

 前出・黒田さんはこういう。

「韓国では“親日”という言葉は売国奴という言葉と同じ意味。だから韓国人は日本で活躍する韓流スターたちに“日本に魂まで売っていないだろうな”と確認するためにあえてそういう質問をぶつける。また、韓国内では反日発言をすれば人気が上がるので、韓国国内での人気を得ようと過激なパフォーマンスに走る芸能人もいるんです」

※女性セブン2012年9月6日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン