芸能

有線1位大阪ラブソング話題 「関西弁が共感呼ぶ」と評論家

『あんた』で新人歌手ティーナ・カリーナが人気急上昇中

 9月にデビューしたばかりのシンガーソングライター、ティーナ・カリーナ(26才)が歌う関西弁ラブソング『あんた』がじわじわと人気を集めている。

 ティーナは大阪府池田市出身の女性歌手。『あんた』は、3年前に交際していた彼氏へ思いを綴ったもので、恋人を思う切ない気持ちをストレートに歌った直球のラブソングだ。

 ラジオや有線放送で流れると、情感あふれる歌声が共感を呼び、問い合わせが殺到。関西地区の有線チャートでは、デビュー前の8月15日に144位で初登場すると、わずか2週間(8月29日付)で1位を獲得した。「泣ける」「号泣した」との感動の声は全国にも広がり、有線のJ-POP総合チャートでもベストテンにランクイン。最新のランキングでも6位をキープしている。

 もともと9月にリリースしたデビューミニアルバム『ティーナ・カリーナ』に収録されていた1曲だったが、この反響を受け、レコード会社では急きょ10月17日にシングルカットすることを決定した。

 この曲を歌うティーナは、本名・田中里奈(たなかりな)。阪急うめだ本店に6年半勤務した元デパ地下販売員で、地下食品売り場でえびせんの販売を担当し、サービス優秀販売員にも選ばれたこともあるという異色の経歴の持ち主だ。

 デパ地下販売員をするかたわら音楽活動を行っていた彼女は昨年3月、東日本大震災が起きる直前に一念発起してデモテープをレコード会社など50社に送った。しばらく音沙汰はなく、諦めかけた2か月後、Greeeenなどが所属する仙台の音楽事務所エドワード・エンターテインメント・グループから声がかり、25年住んだ大阪を離れて仙台発信アーティストとして遅咲きのデビューを果たした。

 デビュー当初からティーナに注目していた音楽評論家の富澤一誠さんは、『あんた』が注目を集める理由について、震災以降の“故郷志向”の高まりを挙げる。

「震災によって故郷が突然なくなってしまったり、帰りたくても帰れない被災者の状況を見て、私たちは故郷のことを考えざるをえません。必然的に家族、友達といった大切な人や、思い出など大切なものについて思い浮かべてしまいますよね。そんな時代だからこそ、大切な人を思う『あんた』のような直球のラブソングが求められているといえます」

 そして、『あんた』で特徴的なのはその歌詞だ。関西弁で彼氏、“あんた”への気持ちを情感たっぷりに歌い上げている。関西弁のラブソングといえば、やしきたかじん『やっぱ好きやねん』、川島英五『酒と泪と男と女』、上田正樹『悲しい色やね~OSAKA BAY BLUE~』などが知られるが、富澤さんも『あんた』の関西弁に注目する。

「私たちの潜在下に眠っている本音を素直に語ろうとすれば、それは子供の頃から使い慣れた“方言”になってしまうということです。『あんた』の歌詞にある関西弁にも、愛する人への思いが凝縮されています。愛する人を大切にしよう、守ってあげたいという真摯なメッセージが込められていて、それが関西弁によってリスナーの潜在下の意識に訴えかけてきて、共感を呼ぶのです」

関連記事

トピックス

出廷した水原被告(右は妻とともに住んでいたニューポートビーチの自宅)
《水原一平がついに収監》最愛の妻・Aさんが姿を消した…「両親を亡くし、家族は一平さんだけ」刑務所行きの夫を待ち受ける「囚人同士の性的嫌がらせ」
NEWSポストセブン
夫・井上康生の不倫報道から2年(左・HPより)
《柔道・井上康生の黒帯バスローブ不倫報道から2年》妻・東原亜希の選択した沈黙の「返し技」、夫は国際柔道連盟の新理事に就任の大出世
NEWSポストセブン
新潟で農業を学ことを宣言したローラ
《現地徹底取材》本名「佐藤えり」公開のローラが始めたニッポンの農業への“本気度”「黒のショートパンツをはいて、すごくスタイルが良くて」目撃した女性が証言
NEWSポストセブン
妻とは2015年に結婚した国分太一
《セクハラに該当する行為》TOKIO・国分太一、元テレビ局員の年下妻への“裏切り”「調子に乗るなと言ってくれる」存在
NEWSポストセブン
1985年春、ハワイにて。ファースト写真集撮影時
《突然の訃報に「我慢してください」》“芸能界の父”が明かした中山美穂さんの最期、「警察から帰された美穂との対面」と検死の結果
NEWSポストセブン
歴史学者の河西秀哉氏
【「愛子天皇」の誕生を希望】歴史学者・河西秀哉氏「悠仁さまに代替わりしてから議論しては手遅れだ」 皇位継承の安定を図るには“シンプルな制度”が必要
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「給料もらっているんだからさ〜」国分太一、若手スタッフが気遣った“良かれと思って”発言 副社長としては「即レス・フッ軽」で業界関係者から高評価
NEWSポストセブン
ブラジル訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《クッキーにケーキ、ゼリー菓子を…》佳子さま、ブラジル国内線のエコノミー席に居合わせた乗客が明かした機内での様子
NEWSポストセブン
”アナウンサーらしくないアナウンサー“と評判
「笑顔でピッタリ腕を絡ませて…」元NMB48アイドルアナ・瀧山あかねと「BreakingDown」エース・細川一颯の“腕組み同棲愛”《直撃に「まさしくタイプです(笑)」》
NEWSポストセブン
グラビアのオファーも多いと言われる中川安奈アナ(本人のインスタグラムより)
《SNSで“インナーちらり笑”》元NHK中川安奈アナが森香澄の強力ライバルに あざとキャラと確かなアナウンス技術で「ポテンシャルは森香澄以上」との指摘
週刊ポスト
不倫が報じられた錦織圭、妻の観月あこ(Instagramより)
《錦織圭・モデル女性と不倫疑惑報道》反対を押し切って結婚した妻・観月あことの“最近の関係” 錦織は「産んでくれたお母さんに優しく接することを心がけましょう」発言も
NEWSポストセブン
お疲れのご様子の雅子さま(2025年、沖縄県那覇市。撮影/JMPA) 
雅子さまにささやかれる体調不安、沖縄訪問時にもお疲れの様子 愛子さまが“異変”を察知し、とっさに助け舟を出される場面も
女性セブン