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リフォーム中の足場から浸入 防犯システム受注3年前の10倍

 近年、マンションの外壁工事などのリフォームが増えているが、気になるのが工事用に組まれた足場からの空き巣の侵入だ。

「ベランダや廊下とほぼ同じ高さに足場が設置され、建物全体もシートに覆われた状態が数か月続きます。泥棒からすれば、いったん足場に入ってしまえば、人目につかず高層階まで登れ、昼間でも侵入しやすいんです。まさに好都合な物件。しかし現場の防犯対策といえば、工事用の足場に侵入させないように、階段の入口に設置されているフェンスに南京錠をかける程度なのが実情です」

 と、元警視庁刑事部で(公社)日本防犯設備協会特別講師の富田俊彦さんは注意を促す。

 足場メーカーとして、独自のノウハウを活かし、マンションリフォーム専用の防犯システムを提供している三共に対策を訊いた。

「リフォームの施工会社や居住者様から、工事中の防犯対策はないかというお問い合わせが増えたので独自の防犯システムを開発しました」(防犯事業担当の石田真一さん。以下同)

 3年前からサービスを開始し、今年度の受注件数は3年前の10倍に迫る勢いだ。

「居住者のかたも、ベランダの前に足場が組まれて初めて『この状態が3か月もつづくのか!』とその危険性に気づくケースが多いですね。またお子さんが足場に入ってジャングルジム状態で遊び回る危険もあります」と、足場のリスクに気がついていない人は多い。

 三共の防犯システム「クラレス」はWEBカメラと識別センサーを採用しているのが特長。作業員になりすました侵入や子供の遊びもしっかりチェックする。

「不審者がカメラに写ると、ただちにサポートセンターに画像が送られ、担当者がモニターで確認した上で現場責任者に連絡します。110番通報が効を奏して、事なきを得たこともありました」

 マンション住まいなら、リフォームの計画が持ち上がった際にマンションの管理組合に、「クラレス」のような防犯システムを導入するよう提案したい。侵入対策の必要性はマンションリフォームに限らない。戸建ての家のリフォームや太陽光パネルを設置するのにも足場は組まれる。たとえ短期間でも対策は必要だ。

※女性セブン2012年11月8日号

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