ビジネス

自民・第三極リーダーの論調から要注目は防衛・軍需関連株か

 いよいよ12月16日に総選挙が行なわれるが、個人投資家はどう動けばよいのか。総選挙後の資産運用の注目ポイントについて、経済アナリスト・森永卓郎氏が解説する。

 * * *
 日本株で資産を殖やしたい投資家は、今後どのように行動したらいいのか。いずれにせよ、政権の行方がわからない総選挙までは動くべきではありません。そして、もし第三極政権になったとしたら、経済政策を見極めないと怖くて投資ができないので、しばらく様子見でいいと思います。

 一方、自民党主導の政権になった場合は、早ければ2013年のうちにも株価急騰局面が考えられるので、そのチャンスに乗り遅れないためのウォーミングアップとして、少しずつ買い始めていいでしょう。

 実際に、自民党が「日本経済再生プラン」で明記した2%目標のインフレターゲット政策が行なわれれば、デフレは確実に終わり、世の中の風景は一変します。デフレからインフレに切り替わると、この15年間で半値になった株価や地価などの資産価格が、大きくジャンプアップすることになります。2014年春には日経平均株価が1万6000円になっても不思議ではありません。

 また、大幅な金融緩和がなされるので、為替相場も一気に円高が解消される。リーマン・ショック前の1ドル=110円程度の円安水準まではすぐに戻ってもおかしくありません。

 デフレからインフレに切り替わった際に、真っ先に急騰が予想されるのは金融株や不動産株などの景気敏感銘柄、そしてリート(不動産投資信託)です。

 金融株は、デフレ脱却とともに国債価格が下がることにより、損失を被って破綻する企業もあるかもしれないので、うまく立ち回れるかどうかを選別する必要があるのが留意点です。とはいえ、生き残った金融機関の株は、急激な値上がりも期待できます。リートも、都心など一等地にある不動産を組み込んだものを選別するのがよいでしょう。

 続いて、円安が進めばその恩恵で収益が回復する輸出関連株が狙い目となります。これは、素直に業界を代表する大手企業に投資すればメリットを得やすいと思います。

 それから、自民党も第三極もリーダーたちは軍備拡張論者なので、どちらに転んでも防衛予算は拡充されると思われますから、三菱重工や日立といった防衛・軍需関連株は要注目となるでしょう。

※マネーポスト2013年新春号

関連記事

トピックス

違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
《美女をあてがうスカウトの“恐ろしい手練手管”》有名国立大学に通う小西木菜容疑者(21)が“薬物漬けパーティー”に堕ちるまで〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者と逮捕〉
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で「虫が大量発生」という新たなトラブルが勃発(写真/読者提供)
《万博で「虫」大量発生…正体は》「キャー!」関西万博に響いた若い女性の悲鳴、専門家が解説する「一度羽化したユスリカの早期駆除は現実的でない」
NEWSポストセブン
江夏豊氏が認める歴代阪神の名投手は誰か
江夏豊氏が選出する「歴代阪神の名投手10人」 レジェンドから個性派まで…甲子園のヤジに潰されなかった“なにくそという気概”を持った男たち
週刊ポスト
キャンパスライフを楽しむ悠仁さま(時事通信フォト)
悠仁さま、筑波大学で“バドミントンサークルに加入”情報、100人以上所属の大規模なサークルか 「皇室といえばテニス」のイメージが強いなか「異なる競技を自ら選ばれたそうです」と宮内庁担当記者
週刊ポスト
前田健太と早穂夫人(共同通信社)
《私は帰国することになりました》前田健太投手が米国残留を決断…別居中の元女子アナ妻がインスタで明かしていた「夫婦関係」
NEWSポストセブン
復興状況を視察されるため、石川県をご訪問(2025年5月18日、撮影/JMPA)
《初の被災地ご訪問》天皇皇后両陛下を見て育った愛子さまが受け継がれた「被災地に心を寄せ続ける」  上皇ご夫妻から続く“膝をつきながら励ます姿”
NEWSポストセブン
子役としても活躍する長男・崇徳くんとの2ショット(事務所提供)
《山田まりやが明かした別居の真相》「紙切れの契約に縛られず、もっと自由でいられるようになるべき」40代で決断した“円満別居”、始めた「シングルマザー支援事業」
NEWSポストセブン
新体操「フェアリージャパン」に何があったのか(時事通信フォト)
《代表選手によるボイコット騒動の真相》新体操「フェアリージャパン」強化本部長がパワハラ指導で厳重注意 男性トレーナーによるセクハラ疑惑も
週刊ポスト
1990年代にグラビアアイドルとしてデビューし、タレント・山田まりや(事務所提供)
《山田まりやが明かした夫との別居》「息子のために、パパとママがお互い前向きでいられるように…」模索し続ける「新しい家族の形」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【国立大に通う“リケジョ”も逮捕】「薬物入りクリームを塗られ…」小西木菜容疑者(21)が告訴した“驚愕の性パーティー” 〈レーサム創業者・田中剛容疑者、奥本美穂容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン
国技館
「溜席の着物美人」が相撲ブームで変わりゆく観戦風景をどう見るか語った 「贔屓力士の応援ではなく、勝った力士への拍手を」「相撲観戦には着物姿が一番相応しい」
NEWSポストセブン
違法薬物を所持したとして不動産投資会社「レーサム」の創業者で元会長の田中剛容疑者と職業不詳・奥本美穂容疑者(32)が逮捕された(左・Instagramより)
【20歳の女子大生を15時間300万円で…】男1人に美女が複数…「レーサム」元会長の“薬漬けパーティ”の実態 ラグジュアリーホテルに呼び出され「裸になれ」 〈田中剛、奥本美穂両容疑者に続き3人目逮捕〉
NEWSポストセブン