巷の主婦の間では“ホメ妻”なるものが話題だという。つまり、夫をホメておだてて「できる夫」に仕立てあげようということなのだが、いざ、ホメ妻に変身しようと思っても、初めは照れたり、つい不満が出てしまったりして、なかなか難しい。でも、“ホメ”にはすごいパワーがあることを知ったら、やらずにはいられなくなりそう。
「ホメられることは、人間にとって、実力以上の能力を発揮させることに繋がります」と言うのは精神科医の和田秀樹さん。
「ホメられて学力が伸びる子供がいるように、人間はいくつになっても評価されることで“もっと認められたい”と思い、能力以上の実力を発揮しようと努力するようになるもの。だから夫に不満が多い人こそ、夫をホメれば今の状況を変えられると思います」(和田さん)
そこで、芸能界きっての“ホメ妻”である、林家パー子さんに直撃した。いつも仲睦まじい林家ペー&パー子夫妻の円満の秘訣も、実はパー子のホメ妻力にあるようだ。もともと先代・林家三平の兄弟子でもあったペーを、パー子は尊敬の意味も込めて“お兄ちゃん”と呼んでいる。
「“お兄ちゃん”によく言うのは、“すごい、天才、うまい”なの。だってこの人、暗記力すごいでしょ? ダジャレとか言ったら、すぐに“うまい!”って言っちゃう。だって本当に面白いんだもん。顔も見ていて飽きないし、いい男(笑い)。
それに私がトンチンカンなことを言っても、お兄ちゃんが“そんなこと言ったらダメだろ”ってダメ出しをしてくれるの。はたから見たら、怒られているように見えるようだけど、私はフォローしてくれていると思っているから、ありがたい。キャハハハ」(パー子)
そんな妻の何気ないひと言で、ペーは芸人としての自信を持ち続けているという。
「相手は同業者ですからね。彼女からうまいと言ってもらえると、寄席でやってもうまくいくんじゃないかって思う。それが芸人としてはうれしいもんなんですよ」(ぺー)
※女性セブン2013年1月24日号