個性溢れる選手たちには、今も語り継がれる伝説がある。その中には、「ウソでしょ?」と思うようなエピソードも数多い。今回は、阪神元監督の吉田義男氏がタバコにまで自分の名前を書いていたという伝説を真面目に検証してみた。
1985年の球団初の日本一を達成した吉田義男・元阪神監督の伝説。金銭感覚はかなりシビアで有名だったようだ。
かつて試合中でも、監督、コーチや選手たちがベンチでタバコをプカプカやっていた時代があった。そのためそれぞれのタバコやケースがベンチに並ぶのだが、元虎番記者によれば、吉田監督はなんと自分のタバコにマジックで「吉」と名前を書いていたという。
記者が訊ねたところ、
「そらアンタ、僕が選手のタバコを間違って吸うたらアカンから、僕のやと分かるように書いてまんねんで」
とのご回答。聞くところによると箱だけでなく、タバコの一本一本、フィルターの吸い口に「よ」とサインがしてあった、という説もあった。
※週刊ポスト2013年3月8日号