スポーツ

スポーツライター予想 「阪神藤浪は10勝7敗が最低ライン」

 プロ野球が29日に開幕し、スポーツライターの安倍昌彦氏は雛鳥の巣立ちを見守るごとき心境だ。“流しのブルペンキャッチャー”として全国の名だたるアマチュア選手の球を受けてきた安倍氏は、大阪桐蔭で春夏連覇を成し遂げた立役者・阪神のドラフト1位の藤浪晋太郎についてこう語る。

 * * *
 藤浪晋太郎(18・大阪桐蔭)は名門・阪神タイガースの低迷を立て直せる男だ。このオープン戦でも先発ローテーションの一員として登板。ピシャリと抑えたり、逆に試合中盤に捕まったり、プロへの登竜門でこれ以上ない経験を積んだ。

 藤浪のすごさは197cmの超長身から投げ下ろされる150km前後の速球に、スライダー、フォーク、カットボール等々の多彩な変化球の威力だけじゃない。高校時代、藤浪の囲み取材は上質な“トークショー”であった。

 彼を囲む記者たちは様々である。藤浪はまず質問者の目をジーっと見つめながら質問者の野球の理解度、自分に対する理解度を観察し、そのレベルに見合った内容の答えを簡潔に返す。高校生ながら聞き上手だな、と思ったものだ。

 その聞き上手を彼はそのままピッチングに生かす。向き合った打者の目つき、顔つき、立ち位置、仕草をじっと見つめ、その実力を見抜く。そして、そのレベルに見合ったボールを投げて料理する。故に、いつも全力投球しなくてもよい。だから試合後半までスタミナを保て、あの炎暑の甲子園を連投した末の決勝戦の最終回に平気な顔で150kmを投げることができるのだ。

 そうは言っても高卒ルーキー。1、2年はファームで体作りを――そう考える向きも多いだろうが、藤浪の心身は既に大人の闘う男になっている。もちろん先発ローテーションで、そりゃあカベに当たることもあるだろうが、終わってみれば10勝7敗。その辺が最低ラインだと思っている。

※週刊ポスト2013年4月12日号

トピックス

体調を見極めながらの公務へのお出ましだという(4月、東京・清瀬市。写真/JMPA)
体調不調が長引く紀子さま、宮内庁病院は「1500万円分の薬」を購入 “皇室のかかりつけ医”に炎症性腸疾患のスペシャリストが着任
女性セブン
(公式HPより)
《確信犯?偶然?》山下智久主演『ブルーモーメント』は『コード・ブルー』と多くの共通点 どこか似ていてどこが似てないのか
NEWSポストセブン
タイトルを狙うライバルたちが続々登場(共同通信社)
藤井聡太八冠に闘志を燃やす同世代棋士たちの包囲網 「大泣きさせた因縁の同級生」「宣戦布告した最年少プロ棋士」…“逆襲”に沸く将棋界
女性セブン
学習院初等科時代から山本さん(右)と共にチェロを演奏され来た(写真は2017年4月、東京・豊島区。写真/JMPA)
愛子さま、早逝の親友チェリストの「追悼コンサート」をご鑑賞 ステージには木村拓哉の長女Cocomiの姿
女性セブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
睡眠研究の第一人者、柳沢正史教授
ノーベル賞候補となった研究者に訊いた“睡眠の謎”「自称ショートスリーパーの99%以上はただの寝不足です」
週刊ポスト
NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
公式X(旧Twitter)アカウントを開設した氷川きよし(インスタグラムより)
《再始動》事務所独立の氷川きよしが公式Xアカウントを開設 芸名は継続の裏で手放した「過去」
NEWSポストセブン
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
女性セブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
「ホテルやネカフェを転々」NHK・林田理沙アナ、一般男性と離婚していた「局内でも心配の声あがる」
NEWSポストセブン
猛追するブチギレ男性店員を止める女性スタッフ
《逆カスハラ》「おい、表出ろ!」マクドナルド柏店のブチギレ男性店員はマネージャー「ヤバいのがいると言われていた」騒動の一部始終
NEWSポストセブン