5年ぶりに活動を再開! さらにデビュー35周年で盛り上がるサザンオールスターズ。スポーツ紙がその“復活”のニュースを大きく報じるなど、根強い人気を見せている。
ジャパニーズ・ポップスの評論における第一人者である富澤一誠さんは、サザンがデビュー以来、第一線で活躍する理由をこう分析する。
「サザンの曲は、1960年代のロックなどのスタンダードな曲をベースにしています。しかし、アレンジに新しいサウンドやリズムを取り入れて、サザンの個性を作り出しています。また、桑田さんの声質は、楽曲を古く感じさせない天性のものですね」
なによりサザン特有の魅力は、その歌詞にあるという。
「デビュー当時は、“でたらめ英語”などと言う人もいましたが、桑田さんは言葉選びのセンスがあり、心地よい言葉の響きを世に知らしめた人です」(富澤さん)
サザン登場まで、日本の音楽界はフォーク全盛の時代。歌詞は意味をわかりやすく伝えることが主流だった。
「わかりやすい歌詞は言い換えればその意味が明確で狭い。一方桑田さんの歌詞は、言葉のリズムや音を大切にして、聴いた人が自由にイメージを広げられるんです」(富澤さん)
※女性セブン2013年8月8日号