風水で最も重視するのが気の流れだという。風水建築アドバイザーの直居由美里さんが、風水の気の流れについて解説します。
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風水で最も重視するのが、気の流れです。
気は目に見えないものですが、よそのお宅にお邪魔した時に、なんとなくいい気持ちになったり、居心地がよく、ゆったりくつろげるなら、気の流れがスムーズな家です。
反対に「用事が終わったらすぐに失礼しよう」と感じてしまうのは、気がよどんでいるから。風水の知識がなくても、そうした違いを感じるかたは多いのではないでしょうか。
金運を上げたいのならトイレを集中的に掃除するべきなのも、トイレから発する不浄の気が家中に流れるのを防ぐため。排水口をきれいにして、水がスムーズに流れるようにするのも、気のよどみをなくすためです。
水回りはピンポイントで運気を左右する場所ですが、家全体にとっては、廊下と階段が重要な役割を果たします。
なぜなら、廊下や階段は外から取り込んだ気を家全体に運ぶ道のようなものだからです。理想的な廊下や階段は、気を乱すことなく、適度な勢いで家中に気を巡らせます。
家相では、廊下が家の中をどう通っているかで、家族がなごやかに暮らせるか、不和をもたらすかが決まると考えられています。
家族間の対立を生むのが中廊下。家の中心を東西、南北に分断する廊下は「不和合の相」とも呼ばれる凶相です。東西を分ける廊下はご近所とのトラブルや職場の上司や部下との関係を悪化させ、南北を分ける廊下は家族の交流がなくなり、親子が対立する恐れがあります。
分断する廊下の両側の部屋のドアが向かい合わせになっていると、衝突はさらに激化します。また、周囲を廊下で囲まれた部屋は四方攻めの部屋と呼ばれ、これも大凶です。武家屋敷では武士が切腹をする時に四方を廊下で囲まれた部屋を使っていたようです。
大きなお屋敷でもない限り、そのような部屋は作られないはずですが、マンションの間取りで窓のない部屋も四方攻めの部屋と同じような凶作用を及ぼします。部屋の主が孤立しやすくなり、家族で使っている場合は一家の主の運気に大きなマイナス作用が出ます。
※女性セブン2013年11月7日号