「インターネットを通じたOTC(大衆薬)、処方箋薬の販売について、実際上は対面であろうがなかろうがあまり関係ないと思うし、インターネットの方が詳しく説明できると思うのでぜひ検討していただきたい」(3月29日の会議。翌営業日の株価=926円)

「インターネットの医薬品販売についても完全自由化にする必要があるし、医療、教育、行政手続き問題等、すべてをインターネット・ファーストでやっていただきたいと思っている」(5月29日の会合。翌営業日の株価=1170円)

 ちなみに三木谷氏が最も大量に保有株を売却したのは、日経平均が1万5000円に向けて高騰していた5月上旬というベストのタイミングだ。

 こうみると、値上がり確実だと想定した取引ではなかったのかと勘ぐりたくなるが、大手信託銀行はこう説明する。

「株式処分信託は上場企業のオーナーなどを対象にした商品です。オーナーや経営者が直接、自社の株を売却するとインサイダー取引規制に抵触しかねないリスクがある。そこで信託銀行が処分したい株の信託を受け、決められた期間に独自の判断で売却する。株価に影響しないよう細かく市場で売るのが原則です。この信託方式であれば、オーナーの方がインサイダーに問われることにはなりません」

 経営者としてのコンプライアンスはしっかり守られているというわけだ。

※週刊ポスト2013年11月29日号

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