──総理や官房長官サイド?
経産B:官邸内部からとしか考えられない。菅さんも政治家から漏れた可能性を捨てていないから、わざと怒って世耕さんに犯人捜しをさせているわけでしょう。“政治家がちゃんと機密を管理しないとたいへんなことになるぞ”と。見え見えのパフォーマンス。犯人が捕まるはずがない。だから世耕さんは、産経の報道そのものを否定するしかなかった。
財務A:情報が漏れるのは常に政治家からだよ。内閣官房に出向すると、総理や官房長官の机の上に資料があって、担当分野じゃないスタッフにまで見せられることがある。そういう場合、特定秘密保護法案では見せられた官僚は「業務外知得者」だから罰則の対象外で、見せた方が罰せられる。
──総理大臣が懲役10年になる。
外務C:でも、総理や大臣は国会議員の不逮捕特権と、大臣の不起訴特権で二重に守られている(笑い)。しかも、総理、官房長官以下、政務3役や首相補佐官など議員は特定秘密取扱者の身体検査の対象外となっている。選挙で選ばれた政治家を、役所が適性評価で「秘密を扱う大臣にはなれません」とやることはできない。
防衛D:自民党内には、官房副長官の世耕さんが民主党代議士と結婚したことで、“家庭内での機密漏洩は大丈夫か”と心配する議員もいますけど。
※週刊ポスト2013年12月6日号